スポーツ報知では連載企画「前進ルーキー11人」で巨人の新人全選手を紹介する。第7回は育成3位の松井蓮太朗捕手(18)=豊橋中央=。

目標とする選手に阿部監督を挙げる強肩強打の捕手は、侍ジャパンでマスクをかぶる日を夢見て育成からはい上がる。

 まだあどけなさの残る18歳。松井蓮は父・満輝さんが常々口にする「自分らしく」の言葉を胸に、大きな夢を持っている。

 「高校でも日本代表を目指してやっていたけれど選ばれなかった。(プロでは)日本を代表する選手になって、侍ジャパンで戦う選手になりたい」

 高校時代のミーティングでは、目標とする選手を設定した。「真っ先に思いついたのが阿部慎之助さん。キャッチャー一本でプロを目指すなら、阿部さんのような存在を目標にしないと通用しない」と、猛練習に明け暮れた。日々の努力が実り、憧れの指揮官の下でプロ生活をスタートする。

 新人合同自主トレでひときわ目立った丸刈りが決意の表れだ。「これが一番気合が入る。1軍に上がって、自分が満足できるくらいの成績を残したら、髪がサラサラってなるくらい伸ばして、ちょっとおしゃれしたい」と野球漬けの生活を送る覚悟はできている。

 昨夏は攻守でチームをけん引し、母校を創部22年目で初の甲子園に導いた。

聖地への切符をつかむ原動力となったのは、ほろ苦い経験だった。2年生ながら正捕手として出場していた前年夏の愛知大会5回戦・西尾戦の守備で右足首を骨折。攻守の要を欠いたチームはその後、準々決勝で敗退し「先輩たちの夏を終わらせてしまった」と自責の念にかられた。それでも同校の萩本将光監督や仲間、両親からの言葉に奮起。「あのけががなかったら今の自分はない。もう一回強くなれた」。昨夏は強豪校を次々と撃破し、決勝の東邦戦は延長11回に勝ち越し打。自らの手で夢の舞台への扉をこじ開けた。

 21日には休日返上で自主練習をしていると、日米通算200勝の田中将とのキャッチボールがサプライズで実現。直球や変化球の精度に驚きを見せた。高校時代に150キロを超える球を見た経験はない。それでも「不安は一切なくて、楽しみが100%。

どんな球を受けられるのかな、いろいろな球を使って配球したら楽しいだろうな」と目を輝かせる。

 いよいよキャンプが始まる。「たくさんの方とコミュニケーションをとって、自分の技術を上げていきたい」。育成から「日本の正捕手」の座へ駆け上がるための第一歩を踏み出す。(加藤 翔平)

 ◆松井 蓮太朗(まつい・れんたろう)2007年8月3日、愛知・豊橋市生まれ。18歳。向山小時代に向山ビクトリーで野球を始め、中部中では愛知豊橋ボーイズでプレー。豊橋中央では3年夏に創部22年目で初の甲子園出場に導く。176センチ、79キロ。右投左打。推定年俸360万円。

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