巨人2軍が3日、宮崎キャンプ第1クールを終えた。石井琢朗2軍監督(55)を迎え、午前中はフィジカル強化中心で、野球道具を使わない異例のメニューでスタートした。

ロッテ、中日で12年間現役を続けた加藤翔平記者が、巨人の2軍キャンプを「見た」。

 異例の光景が広がった。2月1日は野球界にとっての“元日”。選手としての本能か、ユニホームを着ると身が引き締まり、春季キャンプ初日のグラウンドは1、2軍関係なく活気があふれる。しかし、巨人の2軍キャンプが行われている「ひなたひむかスタジアム」には選手の姿が一切なく、閑散としていた。

 通常の初日はキャッチボールやノックなどの技術練習から始まる。ロッテ時代の19年には紅白戦を行ったこともあった。しかし、巨人の2軍キャンプの午前中はウェートトレやピラティス、ランニングなどフィジカル強化に重きを置き、野球道具を一切使わない。私のプロ生活12年では一度も経験したことのない流れだったが、そこに大きなメリットを感じた。

 キャンプはアピールの場。主力以外は激しい競争が待つ。オフ期間に己の体と向き合い、さまざまな取り組みに臨むが、キャンプではどうしても目先の結果が気になり、徐々に増えるのは技術練習に割く時間だ。

私自身も連日バットを振り続け、疲労でトレーニングがおろそかになっていた。オフ期間に積み上げたものを自ら手放していたと、後悔が残っている。午前中をフィジカル強化に充てることで、基礎の大切さを再認識できるだろう。

 昼休憩は約1時間30分、十分な休息と栄養補給のため長めに設けられ、午後の練習の質の向上につなげる。その中には座学の時間も含まれ、自身について考えるいい機会となる。石井2軍監督は「選手の表情も明るい。今やっていることが当たり前になってくれれば」と手応えを口にした。量も質も求めたキャンプの第2クールが楽しみだ。(加藤 翔平)

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