巨人の宮崎春季キャンプは第2クール初日を迎えました。チームは実戦に向けてライブBPが組み込まれるなど、徐々にピッチを上げていきます。

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 個人的に大注目の選手がいる。育成5位・知念大成外野手だ。この日、投手がフリー打撃に登板するライブBPに臨み、3打数1安打をマーク。ルーキーだから、結果が出るに越したことはないが、浮かれる様子はなかった。打つべき目標は、同級生のエース・戸郷翔征だからだ。今やるべきことは1軍を知ること。オイシックス新潟では、イースタン・リーグで2年連続打撃タイトルを獲得したが、プロの1軍は別物だと分かっている。

 第1クール最終日の3日。ブルペンで、その同い年・戸郷が投げる打席に立たせてもらった。まだ調整段階の右腕だが、球はキレていた。

タイミングを計る知念。いろんなステップを作り、ノーステップでも試した。ブルペンを出たのは野手で最後。「打てると思ったのがボールで、ボールと思ったのがストライクで…。自分が打てると思ったのとズレがある。バッターが打てると思ったのをずらしてくる感じですね」。ともに25歳。「差が開いているというか、あのピッチャーを打たないと1軍では活躍できないと思いましたし、今見れて良かったというか、いい方向に変えていきたいですね」と目をぎらつかせた。その後のフリー打撃では8本のサク越えを披露するなど、パワーも見せつけている。

 社会人野球を途中退部してまで、プロ入りを追いかけた諦めの悪い男だ。自身のことを「アホなんで」と笑いながらも、「だからメモ取って忘れないようにしています」と予習復習を欠かさない。見かければベンチでメモを取る姿が印象的だ。

「いい選手がいっぱいいるので、そういった選手といることによってレベルも上がると思う」。朝起きてから寝るまで、もしかすると夢の中まで野球でいっぱい。そんなハングリーさも、今の野球界では新鮮な光景だ。

 昨秋のドラフト会議では最後の最後に指名された。その時の表情は輝いていた。25歳になっても芯はブラさず、我が道を行く。そんな生き方もうらやましい。でも、本人はそんな生半可な気持ちではない。「不安6、楽しみ4です。練習しながら不安を取り除いていきたいです」。独特な打撃スタイルは試行錯誤していくという。でも「芯はブラさずやっていきます」と強調した。

まずは「VS戸郷」ー。打ち砕くイメージができた時、知念が阿部巨人の救世主になるかもしれない。(報知プロ野球チャンネル・水井 基博)

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