巨人1軍が宮崎キャンプを打ち上げました。阿部慎之助監督が「新しい巨人を作る」と掲げた今季、まずは2月1日からの12日間を取材に基づいて分析します。

本紙公式YouTube「報知プロ野球チャンネル」では宮崎、沖縄での1か月に密着。日々の取材からグラウンド内外の情報をお届けします。

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 実戦に向けた準備期間は終了した。宮崎での全3クールを振り返ると、橋上秀樹オフェンスチーフコーチの言葉通り、「こんな巨人は見たことがない。この時点で誰がどのポジションに入るか、レギュラーが一人も決まってない状態は過去になかった。本当に新しいチームが出来上がる気がする」。記者も巨人キャンプは19年目。不安が残る一方で、阿部監督がどんな開幕オーダーを作るのか、楽しみの方が勝る。

 まずは、チームの背骨となるセンターラインの形成だ。このキャンプで評価を上げたのは日本ハムからFA移籍で新加入した松本剛。「スマートな外野手。捕る、走る、投げるのどれを取ってもセンスがいい。

捕ってから投げるまでが速いから強肩に感じさせるし、昔でいう高橋由伸みたいな感じだよね」とは橋上コーチ。阿部監督が就任当初、「センターは日本人で」と希望していたが、左翼手、右翼手、内野にも声をかけて連携できる布陣が理想。もちろん、今後のオープン戦を経て、攻撃面で機能できるかが注目点だが、目星はついたと言える。

 問題は二塁手。吉川尚輝が両股関節の手術からいつ復帰できるかが未定で、現状の見立ては厳しい。持ち前の広い守備範囲をどこまで戻せるか。開幕に限って言えば、阿部監督は無理させないだろう。宮崎キャンプでは門脇誠、浦田俊輔、育成の宇都宮葵星という俊足トリオが競ったが、11日の紅白戦では泉口友汰の可能性も試した。また、2年目の石塚裕惺がこのまま頭角を表してくるようなら、かつて坂本勇人が高卒2年目で開幕セカンドを勝ち取った時のような、あの再現すら想像できる。俊足トリオほどの守備範囲はなくても、石塚の堅実さは光る。

 このセカンド争いに関連してくるのが、一、三塁。主軸候補の新外国人・ダルベックとリチャードに、坂本の復活にも期待したい。

荒巻悠のパンチ力も魅力で、この4人の結果次第では、石塚の開幕サードだって浮上する。それだけ、将来性が豊かな選手であり、阿部監督にとっては我慢してでも育成したいであろう逸材だからだ。

 全体を見渡しても、ここまで名前を挙げていない丸佳浩やキャベッジは順調で、中山礼都や佐々木俊輔も十分な外野のレギュラー候補。2軍には若林楽人もいる。ルーキーの皆川岳飛や知念大成、遊撃手の小浜佑斗の評価も高い。右ふくらはぎを肉離れした浅野翔吾にも、いずれチャンスは訪れるだろう。

 スポーツ報知評論家の高橋由伸氏が「選手の数はそろってる。特に、中山やリチャードあたりがしっかりと開幕レギュラーをつかめるようなら、チームは新しくなっていくよね」と語り、「まあ、ここからでしょ」と楽しみにしていた。今まで以上に、勝利と育成を同時進行させなければいけない今季、沖縄・那覇での第2次キャンプでどう指揮官が見極めるのか。群雄割拠の時代に突入していることは間違いない。(報知プロ野球チャンネル・水井 基博)

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