◆「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2026」日本0―4ソフトバンク(23日・ひなたサンマリンスタジアム)

 シャープに振り抜いた。侍ジャパンは5回まで無安打。

そんな重苦しい空気を、巨人・中山礼都のバットが振り払った。「9番・一塁」でスタメン出場。6回先頭だ。メキシコ代表にも名を連ねるソフトバンクの育成左腕・アルメンタとの勝負。カウント3ボール1ストライクからの5球目。高めの153キロを捉えると、打球はレフト前で弾んだ。侍にサポートメンバーで参加中の男が、いい仕事をした。

 「とにかく結果を残そうと。チームが苦しい展開でも1本打って、空気を変えたいなと思っていたんで。打つために練習していますし、こういう大勢のお客さんの前で打てて良かったかなと思います」

 2万9765人、超満員札止めに膨れあがったサンマリンスタジアムの舞台で、輝きを放った。

 侍ジャパンならではの、心が躍るひと時もあった。4回からは中京大中京時代のチームメート、中日の高橋宏斗がマウンドに立った。

 高校3年だった2020年の春夏甲子園大会は、コロナ禍で中止。しかし、主将の印出太一捕手(現三菱重工East)も含めてタレントがそろったチームは、前年秋の明治神宮大会を制し、同年センバツの優勝候補とみられていた。今でも”幻の最強チーム”と評する声は絶えない。

 同じユニホームでプレーすることに「高校時代以来ですね」と中山。2回完全2Kと堂々の投球を披露した高橋に「すごくいい真っすぐを、横から見ていても感じますし、しっかり『日本代表の球』を投げていたなという感じです」と素直な思いを口にした。

 プロ6年目。中山も打力を武器に阿部巨人で不動のレギュラーを目指す。近い将来、日本代表で高橋とともにプレーする可能性はゼロじゃない。「もちろんそのつもりですし、こうやって実際、中に入ってやれているので、すごくいい時間を過ごせています。次はもっと盛り上がる大会で、野球がやりたいなと思います」。サポート侍の経験を糧に、真の侍へ成長を遂げる。(加藤 弘士)

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