試した。新鮮な握りに胸を高鳴らせ、巨人・大勢投手(26)は右腕を振った。

侍宮崎合宿最終日のライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板。サポート侍・石垣雅への初球だ。小さく曲がり、ストライクになった。ダルビッシュ直伝のカットボールだ。直球とフォーク主体の剛腕にとって、新たな可能性を感じさせる1球になった。

 「まだまだ。すごいところに投げてしまったらどうしようと思ったんですけど、ストライクが取れたので良かったかなと思います」

 きっかけは“ダル塾”だった。23日のブルペン。投手陣でカットボールが話題になった。大勢が「全く投げたことがなくて」と話すと、ダルビッシュからコーチングを受けた。伊藤は握りの感覚を教えてくれた。

 善は急げ。

早速、実戦で投げた。受けた捕手の坂本からは「真っすぐに近いけど、ちょっと差される。『オッ』ってなる」と称賛された。新球は1球のみだったが「早く自信を持って投げられたら。140キロ台後半は出てほしい」と希望を口にし「ダルさんの教え方が良かった」と感謝した。

 この日は侍サポートの打者のべ4人に完全投球。チームは平良や石井、松井が故障で辞退する異常事態で、大勢には守護神候補として期待がかかる。「離脱者が出るたびに(報道陣が)僕に聞くということは、客観的に見て、すごいポジションを任されるって周りが思っているのかなと。あまり考えすぎると僕も不安になる。野球のことをしっかり考えて、暇な時間を作らないようにしたい」。大役への覚悟はできている。

 宮崎合宿を振り返り「毎日が刺激的で勉強になることばかり。

普段ジャイアンツでやっている時もこういう雰囲気でやらないと。日本の野球が素晴らしいと、今大会も証明したい」と大勢。向上心を胸に、世界の列強を封じ込める。(加藤 弘士)

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