◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 少し前まで日本競馬はガラパゴス化している、という声をよく耳にした。有馬記念は世界で一番馬券の売れるレースと言われ、芝で時計の速いレースから世界レコードが何度も誕生。

ただ、日本馬が行う海外遠征の代表格と言えるフランスの凱旋門賞では現地の重い馬場に苦しんだ末の敗戦が続いた。日本馬の強さが外に伝わりづらく、日本は特別な場所という認識は広がっていく。もどかしい思いが募っていた。

 しかし、ようやく現れた。フォーエバーヤングだ。デビュー当初から芝中心の番組構成の日本より海外に主戦場を求め、昨秋には砂の凱旋門賞と言えるアメリカのブリーダーズCクラシックを快勝。「サッカー日本代表がW杯で優勝したような感じです」。管理する矢作調教師のレース後の言葉は大げさではない。

 2月上旬。今年の始動戦となるサウジCを現地で取材した。そこで見たのは、まさに世界のフォーエバーヤングだった。中間はその一挙手一投足に注目が集まり、矢作師の周りには常にサインや写真を求める人がやって来る。

レース直前の紹介VTRでは競馬場で聞いたこともない地元ファンからのブーイング。レース前後の会見では他国メディアからの質問が止まらず、なかには坂井に子供がファンだからとサインをねだる記者も…。その光景に妙な誇らしさを覚えた。

 次戦は今月28日のドバイ・ワールドC。世界を舞台にした戦いに、我々も興奮する日々が続く。矢作厩舎の公式HP。立ち上げると、大きな文字でこう書かれてある。

 「日本の馬は、強い。」(中央競馬担当・山本 武志)

 

 ◆山本 武志(やまもと・たけし) 中央競馬担当も20年目に突入。

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