◆WBC強化試合 オリックス4―3日本(2日・京セラドーム大阪)

 侍ジャパンドジャース大谷翔平投手(31)が2日、メジャー組の出場が解禁された強化試合・オリックス戦に「2番・DH」で出場。3打数無安打に終わったが、フルスイングを貫いた。

日本ハムの後輩でもある北山亘基投手(26)に新ポーズを考えさせるなど、チームの雰囲気づくりでも貢献した。1番起用が濃厚な3日の阪神戦(京セラD)で、6日に台湾戦(東京D)で初戦を迎えるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本戦前最後の実戦に臨む。ドジャース・山本由伸投手(27)、ブルージェイズ・岡本和真内野手(29)も合流し、侍ジャパン全30選手が出そろった。

 同点目前で惜しくも敗れたが、大谷はベンチ最前から拍手で奮闘をねぎらった。出場解禁となったメジャー組の初陣。2点を追う9回2死一、二塁から牧が左翼線適時二塁打を放つも、一塁走者・仲田が本塁憤死となった。ベンチから戦況を見守っていた大谷に漂ったのは充実感。昨年のカブスとの開幕シリーズ第2戦(東京D)以来、日本では348日ぶりのプレーを満喫した。

 フルスイングで待ちわびていた観衆を沸かせた。打席に向かうと、視線を独り占め。レフトスタンドから日本ハム時代の応援歌が流れる“粋な演出”の中、フルスイングを連発。鋭いファウルも放ったが、外野フライ2本と空振り三振の3打数無安打だった。

テストも兼ねた2番で結果は残せなかったが、実戦は2月21日(日本時間同22日)のエンゼルスとのオープン戦以来。井端監督は「何も心配していない。日本に来て投手の球を(見るのが)1週間くらい空いていた。良い形で試合を終えて本番を迎えてくれれば」と全幅の信頼を寄せる。

 1日の夜は大阪市内で決起集会。場所は3年前と同じ吉兆の焼き肉店「明月館」だ。山本、岡本らに加え、サポートメンバーも参加。大谷が自身のインスタグラムで“一番乗り”で報告し「明日から頑張りましょう」とメッセージを添えていた。店の関係者は選手のプライベートに配慮して詳細は伏せたが「決起集会の場に選んでいただけて大変光栄ですし、誇らしい。ぜひ優勝に向けて頑張ってほしいですね」とエールを送った。

 この日は、ナインがこぞってお茶を飲むような新パフォーマンスを披露した。実は1日の練習中に大谷が、日本ハム・北山に「セレブレーションを決めて発表して」と依頼。

「寝られないぐらい考えた」北山が思いついたのは日本の伝統文化で、自身の出身地・京都にも関連し「大谷さんもお茶メーカーのCMをされているので」と考え抜いた茶道のポーズだった。

 だが、吉田も5回に本塁打を打った直後は同ポーズを一時失念した。そのため大谷からは「やっぱりダメ。もう1回考えて」と再考をリクエストされた。それでも「次、大谷さんが打ってベース上でやってくれることを願いながら応援したい。やってくれたら、一気に広まると思う。信じて待つだけです」と北山。前回大会で浸透したペッパーミルポーズのように人気を博すことを期待した。

 昨季ともに世界一連覇に大きく貢献したドジャース・山本、そして主砲候補のブルージェイズ・岡本も合流し、代表全30選手がそろった。チーム内の雰囲気は日を追うごとに盛り上がっている。「前回初めて出場して素晴らしい大会だった。前回以上に素晴らしくなるんじゃないかな」と、待ち望んでいた大谷。

WBC連覇へ、すでに侍ナインの絆が強固なものになりつつある。(竹内 夏紀)

 ◆ペッパーミルポーズ 23年大会で先頭打者として活躍したヌートバーが披露し、チームに浸透。粒コショウをひく料理道具を使う際の動きをまねたポーズ。ヌートバーが所属するカージナルズで行っており、「粘り強く戦う」などの意味が込められている。侍ジャパンのチームメートだけでなく、日本中でも流行し、同年の新語・流行語大賞トップ10入りした。

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