◆WBC強化試合 阪神4―5日本(3日・京セラドーム大阪)

 侍ジャパンドジャース大谷翔平投手(31)が3日、強化試合・阪神戦(京セラD)に「1番・DH」で先発出場し、侍1番デビューを飾った。2打数無安打で途中交代したものの後に続く2番近藤、3番鈴木が計3打点を稼ぎ打線は活性化。

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンド(R)の初戦・台湾戦(6日・東京D)前、最後の実戦を白星で飾った。お茶をたてるまねをするチームの新パフォーマンスも“完成”。WBC連覇に向け、準備が整った。

 大谷と誠也の仲良しコンビが勝利の花道でじゃれ合い、充実の笑みを浮かべた。本番前最後の実戦となった阪神戦を終え、大阪での強化試合2戦はまさかの計5打数無安打。快音響かず、最終調整が完了した。だが、常に期待を何倍も超える大谷に対し、井端弘和監督は「しっかりとスイングしているので、本番になったら、きっちり結果を出してくれると思う」と、意にも介さなかった。

 打順は慣れ親しむ“定位置”に戻った。代表での1番デビュー戦。井端監督は「慣れて打っているので雰囲気は確認したい」と語り、前日の2番起用に続きテストした。2打席とも平凡な内野ゴロに打ち取られたが、この日はコンビを組む近藤が2番で2安打。加えて、3番・誠也にも豪快なアーチが生まれるなど、トリオの他2人が機能し、3人で計8打数無安打で惜敗した前日とは明らかに流れが変わった。

指揮官は「2日間あるので考える」と、熟考する姿勢だったものの、「シン・打線」への希望が膨らんだ。ドジャースでも移籍1年目となった24年途中から1番打者を務め、昨季は1番の148試合で、打率2割8分4厘、93打点を記録。最強のリードオフマンとして他球団に脅威を与えている実績もある。

 自身の“無茶(むちゃ)ぶり”に責任を持ってサポートした。試合前の円陣。2日連続で声出しした日本ハム・北山が、茶せんをクルクルする動作を見せ、「『お茶たてポーズ』です。点(た)てるは点数の点なので、ダイヤモンドをかき混ぜ、みんなで点数とっていきましょう」と新パフォーマンスの改良を発表した。これを見て「へっへっへっ」と大爆笑していた大谷も実は関与。前夜の食事会場で誠也、村上も含めて席が一緒だったといい、北山は「会場で『お前も来いよ』となった。そこで『まだお茶かよ。けど面白いね』と言ってもらえ、今日に至りました」とホッと一息ついた。

 今度こそ浸透するか。

元はといえば、大谷が「セレブレーションを決めて発表しろ」と指令を出し、北山が「世界で戦うので日本の伝統文化で攻めたい」と、考案した「お茶ポーズ」。前日のオリックス戦で披露されたが、お茶を飲む手間のかかるポーズに反応はイマイチ。大谷が“追試”を要求した経緯があった。

 前回大会と同じ大阪での焼き肉決起集会に、ユニークなパフォーマンス―。世界一へ縁起のいい流れができつつある。6日の1次R・台湾戦でいよいよ初戦を迎えるWBC。背番号16の新ポーズ弾は、本番までお預けとなったが、大会連覇へ“茶柱”は立っている。(竹内 夏紀)

 ◆大谷翔平と侍ジャパン 14年11月の日米野球で投手としてデビュー。16年11月10日のメキシコとの強化試合第1戦(東京D)で1点を追う8回2死二塁の場面で代打で打者デビューを果たすも3球三振。翌日の同・第2戦は「3番・DH」で打者初スタメン出場となった。同12日の強化試合・オランダ戦は6番。前回WBCは3番打者として主軸を担い、7試合で打率4割3分5厘、8打点、1本塁打。

1番打者としては代表初出場だが、メジャーでは自身通算で100打席以上立った打順別で、1番起用時が100本塁打、打率2割8分8厘でいずれも最高成績だ。

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