◆WBC 1次ラウンドC組 台湾0―13日本=7回コールド=(6日・東京ドーム)

 やはり頼りになる。Rソックス・吉田正尚外野手(32)が重責を全うした。

大谷の満塁弾で先制し、4点リードで迎えた2回2死一塁。カウント1―2から内角高め150キロ直球を打ち砕いた。右中間を痛烈なライナーで破る適時二塁打。一塁走者の鈴木が激走して生還し、追加点をもたらした。「(大谷が)チームに勢いをつけてくれて点を取ってくれたので、勢いに乗れた」。送球間で三塁に到達すると、「お茶たてポーズ」で歓喜を分かち合った。

 重要な初戦で託されたのは4番だった。強化試合では村上が4番で、吉田が5、6番を担っていた。しかし、2日のオリックス戦(京セラD)で5階席弾を放つなど好調で抜てきされた。期待に応えるように2安打1四球、1打点。23年大会準決勝・メキシコ戦で値千金の同点3ランを放つなど、大会史上最多の1大会13打点をマークした“WBC男”らしく輝いた。

 大役にも動じない姿が心強い。

23年の前回大会も不振の村上に代わって準々決勝のイタリア戦から4番に起用されて以降、10打数4安打5打点、2本塁打と大暴れしていた。侍の4番ともなれば力みが生まれてもおかしくないが、この男はぶれない。「みんな4番を打てるバッターばっかりなので打線の線となれるように。それだけ」とさらりと言う。メジャーリーガーが並ぶ打線を束ねている。

 勝負強さは色あせない。吉田が打線の軸でどっしり構えるチームは強い。「歴代の先輩方が築き上げてきた重みはもちろん感じる」と語るクラッチヒッターが連覇へ好発進した。(宮内 孝太)

記録メモ 日本は2回に15人で7安打し、10得点。99年のプロ参加以降の日本代表の主要大会(WBC、五輪、プレミア12)で、1イニング10得点は日本代表では13年WBCのオランダ戦(3月12日)の2回に8得点したのを抜いて最多で、WBC史上でも23年の米国が1次Rのカナダ戦の1回に9得点したのを抜いて最多となった。また、1イニング7安打は日本代表の主要大会では06年WBCの中国戦、韓国戦、15年プレミア12のメキシコ戦、19年プレミア12の韓国戦の6安打を抜いて最多。

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