厚生労働省が発表した2025年の人口動態統計(速報値)によると、東京都の出生数が前年比1.3%増の8万8518人となり、9年ぶりに増加へ転じた。出生数と強い相関がある婚姻件数も8万5137件(4.8%増)と大きく伸びており、都内の「結婚・出産」の勢いが鮮明に。

都の子育て支援が後押ししたとみられる。

 今回の増加要因について、都は独自の分析を提示している。「若年層の流入による増加」という説に対し、都の出産年齢のピークである30代がコロナ禍以降一貫して転出超過である事実を挙げ「周辺3県からの出産予定者の流入によるもの」との仮説を否定した。

 都は、出生増の真の要因を二つの側面から指摘する。一つは、東京が全国の婚姻数増を先導する「出会いの場」として機能している点。もう一つは、都が進めてきた手厚い子育て支援策が、都外からの人口流入を促すのではなく、むしろ既存の都内子育て層の「定着」を促進している点だ。

 この流れを加速化させるため、都は令和8年を「結婚のきっかけにしたい特別な1年」と位置付け、「TOKYO八結び」キャンペーンを展開する。8日には「ベイエリアde縁結び」を開催する。都が取り組む舟運活性化と連携し、日の出からお台場海浜公園までを結ぶ貸切船を運航、船上での出会いを提供する。

 対象は都内在住・在学・在勤の18歳以上の独身者。参加には本人確認書類に加え、独身証明書の提出を必須とするなど、安心感のある出会いの場を創出することで、結婚を希望する層の「はじめの一歩」を強力に後押しする方針だ。

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