◆第60回報知杯フィリーズレビュー・G2(3月7日、阪神競馬場・芝1400メートル、良)

 桜花賞トライアルの第60回報知杯フィリーズレビュー・G2(3着馬までに優先出走権)が7日、阪神競馬場の芝1400メートルで行われ、ギリーズボールが強烈な末脚を繰り出し重賞初勝利。抽選突破した“運”も味方に桜花賞・G1(4月12日、阪神)への切符を手にした。

 桜への道をこじ開けた。10番人気の伏兵・ギリーズボールが馬群を突き抜け、重賞初勝利を挙げた。18分の10の抽選を突破してゲートインにこぎつけると、上がり最速タイ34秒2の末脚で混戦を断ち切った。「最後に脚を温存できたので良かった」。9日に22歳の誕生日を迎える西塚は昨年の紫苑S(ケリフレッドアスク)に続く重賞2勝目。自らを祝う勝利に笑みを浮かべ、相棒をたたえた。

 発馬はひと息だったが、すぐに二の脚でリカバリー。中団内めへ潜り込んだ。直線ではすぐに進路が開かなかったが、鞍上は両腕で絶え間なくアクションで鼓舞。それに呼応して力強く脚を伸ばし、狭いスペースを割って先頭に躍り出た。「当初の印象とはちょっと違う感じではあったけど、素晴らしい反応を見せてくれた」。1馬身3/4差でゴールを駆け抜けた。

 デビュー戦で単勝1・6倍の圧倒的支持を集めた期待馬。しかし、続くフェアリーSは折り合いを欠いて2番人気に応えられず13着に大敗。仕切り直しの一戦で結果を出した。手塚久調教師は「馬群をぬって、うまく乗ってくれました。スタートが遅くて、道中も折り合っている訳ではなかったが、思った以上に力があるね」と粗削りながら確たる素質を示した走りを評価した。

 「本番は考えますが、ここが目いっぱいの仕上げだったのでダメージを見てからですね」とトレーナー。まずは回復に努める方針だが、西塚は「本当に能力はあるし、(桜花賞でも)やれていいと思っているので。馬に期待して(自分も)頑張っていきたい」と力強く宣言した。寒さの和らいだ仁川に現れた新星が、堂々と大舞台への切符をつかみ取った。

(山本 理貴)

 ギリーズボール 父エピファネイア、母フロアクラフト(父フジキセキ)。美浦・手塚貴久厩舎所属の牝3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。

通算成績は3戦2勝。重賞初勝利。総獲得賞金は6078万8000円。馬主は(有)キャロットファーム。

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