◆第75回スプリングS・G2(3月15日、中山競馬場・芝1800メートル=3着馬までに皐月賞優先出走権)追い切り=3月11日、美浦トレセン

 進化を遂げて3戦目を迎える。クレパスキュラー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎、父リオンディーズ)は、角馬場で体をほぐして坂路へ向かうとタイセイモノリス(3歳未勝利)を大きく追走する形でスタート。

程良い気合と力強いフットワークで、差を詰め、並んだままフィニッシュ地点を通過した。

 51秒9(ラスト1ハロン12秒4)は自己ベストを0秒8短縮。栗田調教師は「我慢ばかりさせてしまうと走る気持ちが崩れてしまうのではと思い、今日は後ろから併せに行きました。いい時計で息も良く、助手も『非常に良かった』と言っていました」と今週は走る気持ちを引き出す調整で整えた。

 豊かなパワーとスピードを併せ持つ一方、もろさも露呈してきた。札幌・芝1800メートルの初戦は折り合いに苦労しながら5馬身差をつけて2歳コースレコードV。2戦目のひいらぎ賞は2馬身半差の完勝も、入線後に止まることができず、中山・芝1600メートルのポケット地点で馬を止めた。この中間は課題克服のために坂路の本数を減らし、Wコースを多くするなど人とコンタクトが取れるように工夫。さらにプールも取り入れて課題と向き合ってきた。「水に入ると不安なので人に頼る。狭いところに入れたり、指示で出入りする。人との関係性とリフレッシュ効果」と狙いを説明。

さまざまな取り組みによって心身のバランスがかみ合ってきている。

 2戦2勝の大物候補が初めて挑む重賞。それでも栗田師は、先を見据えている。「しっかり勝ち切って賞金加算が一番のテーマ。課題を修正できれば大きな舞台でも通用する力は持っている」。陣営の努力が形に現れた時、可能性は無限に広がる。(浅子 祐貴)

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