◆オープン戦 巨人1―8日本ハム(14日・東京ドーム)
昨季限りで巨人で現役を引退した長野久義氏(41)=現巨人編成本部参与=が14日、日本ハムとのオープン戦(東京D)で4万1947人が集まった引退試合に臨んだ。この日のために、自主練習で備えてきた背番号7は13日に支配下選手登録され、8回2死から代打で登場。
最後の夢を乗せた弾道が中前へ抜けた。トレードマークの白い歯を見せた長野が、総立ちの一塁ベンチにヘルメットを脱いで応える。「久しぶりに東京ドームに戻ってきて、大歓声をいただいてうれしかったです」。昨年7月21日の阪神戦以来、236日ぶりの本拠地の引退試合。8回2死から6球目の149キロ直球をはじき返した。右翼席で「夢の弾道ありがとう」の横断幕を持つファンは涙を流していた。
最終打席も、らしい配慮がちりばめられていた。待ちに待った出番に、360度から応援歌の大合唱。前奏が約10秒あり「初球から打っていいのか。ワンストライクまではとりあえず見逃そうかなと」と“完走”を待ち、粘っての快音。誰からも愛されたスターのラストダンスは、これで終わりではなかった。
続く岸田が右翼線へはじき返すと、二塁ベースを蹴って激走。歩を進めるたびに大きくなる歓声を背に、三塁へ到達した。一礼して就いた右翼守備では9回先頭でいきなり、大飛球を背走してキャッチ。「新庄監督が(打者にジェスチャーで)『ライトに打って』というのをやってくれてたのが見えてたんで。すごいグッときました」と粋な“名アシスト”に応え、走攻守で見せ場をつくる長野らしいラストゲームだった。
坂本と同組で回った試合前のフリー打撃は52スイングで17発。現役さながらの打棒を見せると、100個近い花輪が飾られた通路に向かい、時間をかけてその一つ一つを目に焼き付けた。試合後のセレモニーには入団時に監督だった原辰徳氏(67)=オーナー付特別顧問=がサプライズ登場。「本当にお忙しい中駆けつけていただいた。原監督に育ててもらったんで、本当に感謝しています」と人望の厚い背番号7らしい、花道となった。
試合後の最後の囲み取材。10分超の問答が終わると、自ら「一つ…」と切り出した。
チョーさんに聞く
―最終打席で中前安打。
「ピッチャーの柳川君も真っすぐどんどん投げてくれましたし、キャッチャーの進藤は高校の後輩なので打たせてくれたと思います」
―一塁塁上でホッとした表情に。
「びっくりするぐらい緊張はしてなかった。最初にスイングした時に、ちょっと手袋が破けてしまって。それがすごい気になっちゃって、どうしようかと思いながらちょっと隠してやってました」
―後輩の選手たちにメッセージ。
「とにかく野球を楽しんで、もちろん勝ち負けはあると思いますけど、そういうプレッシャーも感じながら頑張ってほしいなと思います。オープン戦でホームランが出ていないみたいなので、早く誰か1本打ってほしいですね」










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