◆第62回金鯱賞・G2(3月15日、中京競馬場・芝2000メートル、良)

 第62回金鯱賞(1着馬に大阪杯優先出走権)は単勝8番人気のシェイクユアハート(古川吉)が重賞2勝目。ハイレベルなメンバーが控える大阪杯(4月5日、阪神)を視野に入れる。

 矢のように差し切った。後方に構えたシェイクユアハートは古川吉の気合のこもった右ステッキを合図に加速を開始した。直線半ばでトップスピードに到達。風を切り裂くように馬群の外を伸び続け、最後の力を振り絞るジョバンニを鼻差でとらえたところが重賞2勝目のゴールだった。

 熟練の判断が光った。スタート直後に他馬に挟まれ、ポジションを下げざるを得なかったが「前も流れている感じだったし、腹をくくってじっとしていた」と鞍上。パートナーの決め手を信じて無理に位置を取りに行かず、上がり最速33秒5の末脚を引き出した。「直線に向いてからの反応は素晴らしかった。あそこまで後ろからでも、しっかり脚を使えるようになっている。本当に良くなってきている」。愛馬の成長に思わず頬が緩んだ。

 宮調教師と古川吉のタッグはアインブライドで制した1997年の阪神3歳牝馬S(現阪神JF)から数えて4つ目のタイトル。

昨年12月にシェイクで中日新聞杯、先月はタガノデュードで小倉大賞典を勝利しており、勢いのあるコンビだ。トレーナーは「うまく乗ってくれたね。ちょっと出負けしたけど、かえってそれが良かった感じもするね」とデビュー31年目のベテランのレース運びをたたえた。

 次走について指揮官は「オーナーと相談して」と話すにとどめたが、優先出走権を獲得した大阪杯も候補のひとつ。「G3、G2ときているので、楽しみにしたい」と古川吉は力を込める。好メンバーが名を連ねる春の大舞台で、本格化を迎えた6歳馬が台風の目となるか。(山本 理貴)

 シェイクユアハート 父ハーツクライ、母ルンバロッカ(父スライペカン)。栗東・宮徹厩舎所属の牡6歳。北海道千歳市・社台ファームの生産。通算29戦6勝。総獲得賞金は2億7706万2000円。主な勝ち鞍は25年中日新聞杯・G3。

馬主は吉田千津氏。

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