◆米大リーグオープン戦  ブルージェイズ11―0ヤンキース(19日・米フロリダ州ダンイーデン=TDボールパーク)

 ブルージェイズ・岡本和真内野手(29)が19日(日本時間20日)、WBC日本代表から再合流後2戦目でマルチ安打をマークした。ヤンキース戦に「7番・三塁」で先発し、4回無死一塁で左前安打を放つと、5回無死一塁では中堅フェンス直撃の二塁打。

3打数2安打で守備でも好プレーを見せるなど攻守で躍動した。この日、ロッキーズ移籍後初めてオープン戦に登板し、侍ジャパンでも同僚だった菅野智之投手(36)と30日(同31日)から始まる3連戦で“元巨人同僚対決”が実現する可能性が高くなった。

 快晴のフロリダに乾いた音が響き、一直線に伸びていった。5回無死一塁。岡本がカウント1―2からカットボールを捉えた打球は、あっという間にセンターの頭を越えていく。スタンドインまであと約50センチ。フェンス直撃の強烈な二塁打だ。打球角度はわずか19度ながら飛距離は約123メートルの弾丸ライナーでの長打になった。「結果よりどういう内容にできるか。ちゃんと捉えられた」。直後に代走を送られると現地ファンからは「オカモトさん!」の声が飛び交った。

 侍ジャパンから再合流後初安打を放つなど3打数2安打。

オープン戦の打率は4割1分7厘に上昇した。シュナイダー監督は「状況に応じた対応力で感動させ続けている。(ストライク)ゾーンの管理や粘りもある」と舌を巻く。主力がそろったこの日は7番での起用。指揮官は「まだ模索中。どこにフィットするかと言えば真ん中になるだろう。左投手なら7番より上かも」とうれしい悩みを明かした。昨季ワールドシリーズで敗れたドジャース打倒を目指す強力打線の中軸を担う可能性もある。

 メジャー特有の大胆シフトにも正面から向き合う。データの活用が進むメジャーでは守備時に打者に応じて日本以上に大きくポジショニングを変える。三塁の岡本は試合中、ポケットに忍ばせたデータなどが記された紙を確認しながら立ち位置を変えていった。ある時は遊撃付近まで移動し、右の強打者を迎えれば三塁ベース後方でプレーした。

「こっちでは当たり前のことを、当たり前に慣れていかないといけないので」。この日は5回先頭で三塁線への痛烈なゴロを逆シングルで好捕し、一塁へ正確な送球を届けてアウトに。好プレーにも「普通でしょ」と笑い飛ばした。

 WBCでは準々決勝で敗退した。大会を通じて19打数4安打の打率2割1分1厘、1打点。「悔しいけど、(今後に向けて)しっかり自分のやるべきことをやる」と経験を糧に進化を誓っている。迫りつつあるメジャーでの開幕。「ここからが大事。やるべきことをやりたい」と見据えた。岡本が新天地でもひたむきに準備を進めている。(宮内 孝太)

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