元巨人で2009年ワールドシリーズMVPの松井秀喜氏(ヤンキースGM付特別アドバイザー)が21日(日本時間22日)、米ニューヨーク州内で子供を対象とした野球教室を開催し、約30人を熱血指導した。全員に打撃投手役を務め、それぞれ10球ずつ、約300球を投げ込んだ。

恒例のフリー打撃では12スイング目に柵越え(推定100メートル)を放った。子供たちに野球の楽しさを教え、心地よい汗を流した。

 主な質疑応答は以下の通り。

 ―野球教室を終えて。

 「お子さんたちが元気良く、喜んで帰って下さった感じがする。それだけで良かったと思います。(柵越えの)手応えはまあまあですけど。ここ(両翼90メートル)もう僕にはちょっと広いですね。本当はもうちょっと早く出るはずなんですけど(12スイング目)。ここに来て、こういうこと教わったとか、楽しかったとか、また次へのエネルギーになって欲しいなというだけですよ」

 ―子どもたちの質問コーナーで、自己最長本塁打を450フィートと言っていたが。

 「たぶんトロントじゃなかったかな。自分ではほんとどれくらい大きいのを打ったのかはわからないです。

センターの上のガラス張りになっているところの上の屋根に当たった。その時、450フィートと(メディアに)出るのをみたんで。本当かどうかわからないですけど。(当時はスタットキャストなどで)本当に測ってないから」

 ―目についた選手は。

ソフトボールの女の子がいいスイングしていた。(メディアに)皆さん、フォローした方がいいですよ。将来オリンピックに出ているかもよ」

 ―きょうは日本メディアもフリー打撃で守備についたが。

 「肉離れした人いないですか? よくしなかったですね。凄い。普通はこれくらいの歳になって、急に走ったりすると絶対ブチってなりますからね」

 ―先日のWBC大会を見て。

 「日本戦見てました。評論家じゃないから、レベルがどのくらい上がっているかというのは、ちょっと僕にはわかんないですけどね。

盛り上がりを比較するのも、自分にはわからないですけど。今回は井端監督と個人的なつながりがあって、(宮崎事前合宿に)呼んで頂きましたんで、いつも以上に注目して見ていた。合宿中の雰囲気などは肌で感じられました」

 ―侍ジャパンは井端監督が退陣し、次期監督が話題になっているが。

 「そういう質問するからオールドメディアって言われるんですよ(笑)。だから誰も新聞読まなくなるんですよ。それは皆さんが取材してくださいよ」

 ―一方で、WBCではイタリアのセルベリ監督、ポサダコーチ、米国ペティットコーチらヤンキース時代の同僚がコーチ入閣。そういう意味で、世代的な(入閣の)実感を持つか。

 「いや、まあ一ファンとしてみているだけで。ポサダってプエルトリコですよね。イタリアと何かあるんですかね。イタリアのベンチみて、あれ、ポサダじゃないの? って思ったんですよ。自分からすると監督とコーチが逆のイメージ(ポサダが正捕手で、セルベリが控え捕手)で、ポサダの方が実績は(上)。

でも指導者は実績は関係ないですから。ヤンキースで一緒にやった皆さんがテレビでみているとうれしくなりますよね」

 ―WBCでは、イタリアやカナダなど野球大国でない国が健闘した。野球のグローバル化についてどう思うか。

 「野球にとっては素晴らしいこと。ただ、実際、イタリア本土でどれくらいの人が認知したのか、気になります。パスポートの問題とか、そうなるとオリンピックとは全く別物になる」

 ―ロス五輪出場予選はあと3枠しかない。プレミア12をどうみるか。

 「厳しいでしょ、それは。やっぱり強い国がいっぱいいるんですから。おそらく」

 ―今年は、巨人の後輩、岡本選手、村上選手と日本人野手がメジャーでプレーする。

 「アドバイス? 何もないですね。彼らは実績もあるし、今は色んな情報もある。

自分で何でもできる選手たちだと思うんで。全部がキーになるし、これだけやっとけばいいというのはないと思うし、これはなくてもいいというのもない。レギュラーの野手になるんだったらね」

 ―やっぱり岡本選手は巨人の後輩としても注目しているか。

 「それはありますよ。巨人の後輩ですし。ア・リーグ東地区ですし。ヤンキースにとってはライバルチームですしね。そういう意味でも追いやすい」

 ―巨人野手では、松井さん以来。

 「いや、私以来とか全く関係なく、応援したいなと思います。彼(岡本)は守備はうまいと思います」

 ―巨人の宮崎キャンプでも岡本選手を指導された経験がある。当時からどう見ていたか。

 「当時は、(将来メジャー)という見方は特にしてなかったけど、いつだったっけ。

いつか、彼自身がそういう希望を持っているということを、違うところ(情報筋)から聞きました」

 ―2014年に参加した常松広太郎外野手が、今年カブスとマイナー契約。積み重ねた時間を実感するか。

 「そういう意味では感じますね。自分の中ではつい最近なんですけど。年取ると10年なんてあっという間ですよ。最近ですよ。だから、当時小学生だったのか。今大学生になってね。やっぱりうれしいですよ。ここで野球教室に来てくれた。しかも日本人がね。マイナー契約とはいえ、そういう選手になったというのはうれしいです。

(ちなみにこの日と同じ開催場所)雨で体育館でやったんです。覚えてます。その時の関係者の方から、彼が慶応大でプレーしていた時に、実はあの時にいた子なんだよと聞きました」

 ―今回協賛企業も増えて、野球教室というイベントが成長しているという手応えは。

 「たまたまそういう選手がいたというのはうれしいですけど。将来どうなるとかいうことより、もっと野球が楽しくなって欲しい。野球を続けようと思って、もっとうまくなりたいという気持ちになってくれればいい」

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