日本サッカー協会は29日、定時評議員会および理事会を開催し、宮本恒靖会長(49)の2期目の続投が正式に決定した。任期は2年。

宮本会長はこのほど、報道各社の合同インタビューに応じ、来年4月に控えるアジア・サッカー連盟(AFC)や国際サッカー連盟(FIFA)の理事選出に向け意欲を示した。

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 ―1期目(24年3月から)を振り返って。

 「会長という立場になり、会長という仕事を学ぶ2年間だったのかなと思っています。1期目のスタートの時、競技力をしっかり持つということ、女子サッカーの拡大、サッカーの商業的な価値を高めることを3つのビッグゴールとしてスタートしました。その思い、考えは今後も変わらない」

 ―競技力、女子サッカー、商業的価値について。

 「まずA代表がしっかりと北中米W杯への出場を決めてくれました。女子も新たにニールセン監督を招へいし、アジア杯を制しました。女子サッカーの拡大に関しては、自分もWEリーグの副理事長をやっています。野々村(芳和)さん(チェア)と一緒になり、もっとやっていきたい。商業的な価値の部分では、サッカーの『社会的な価値』を高めるという言葉に微修正しています。背景として、サッカーがハブになり、何かをつなぐとか、子どもたちが夢や憧れを持つきっかけになるとか、そういった社会的に良いインパクトをもたらすことができるというところを価値として認めてもらうことが大事だと考えています」

 ―47都道府県の各協会(FA)を回る中で見えたもの。

 「2期目を迎えるにあたり、47都道府県(のFA)を回る中で見えてきた、もっとFAのところにお金が集まる、生み出せるような仕組みは何なのか。

より人材が集まるにはどうしたらいいのかということを考えた中で、今後いろんな今後施策を打っていきます。47FAサポートプログラムなど、やはり(地域ごとの)基盤を強くしなきゃいけないと思っています」

 宮本会長の2期目突入にあたり、日本サッカー協会は29日、「成長戦略2026―31のビッグゴール、5つの柱と3つの梁(はり)」について発表した。

 ―柱の一つである、国際戦略は具体的に。

 「例えば国際大会の招致であったり、自分がAFC(アジア・サッカー連盟)やFIFA(国際サッカー連盟)のカウンシル(会議、協議会)のところの選挙が来年4月にありますが、そういったところに出ていくための準備をしていきたい。そこに日本人がいるということが日本のサッカーにプラスになる。そこも視野に入れつつ過ごしていきたいなと思います」

 ―女子サッカーに関しては2031年のW杯招致を断念。感じた難しさや、今後にどう生かしたいか。

 「31年は大陸のローテーションの問題で難しかった。最短で39年に(招致の)可能性があるので、準備していこうと思います。難しさは、(男子よりも)女子のサッカーにチャンスがあると考えている加盟団体が多い。やはりFIFAが強調している部分もあるので、女子のサッカーに対してお金を入れていくような国もあります。そういったところで言うと、国際大会を招致するところでも、難しさは出てきているとは思うが、例えばFIFAカウンシルの立場にいれば、いろんな情報が集まったり、(水面下で)交渉ができることもあると思います。

普段からアジアの国といい距離感でいることも大事だと思います」

 ―FIFAの役職(理事)を目指すことに関して。

 「FIFAの競技規則委員会の委員長をやっていますが、自分だけではなく、そういうところに人を送り込んでいくのも、情報収集する上でも大事かなと思います」

 ―理事に当選するためにに、どういう努力が必要か。

 「アジアの国、加盟協会におもむき、こういうことをやっていきます(と訴えていく)。例えば、日本の良さは育成。そういったものをつなぐことができるのかどうかを含め、いろいろ伝え方があると思います。もっとこれから詰めていく必要があると思います」

 ―アジアの中での西側と東側の力のバランス。資金面で、かなり西側が強いが。

 「もちろん、西(中東諸国)が潤沢なものを使いながら、いろいろな大会を招致しているというのはあります。でも、AFCも西と東のバランスもすごく気にしていますし、東の中で重要なのはやはり日本だという認識を彼らは持っています。例えば大会を開催したときに、一定以上の質のものを提供できるというのはあります。日本が一目置かれ続けるためには、育成のところも大事ですし、A代表、U―23、女子を含め強い国であり続けるということがすごく大事だと思います。昨年、ブラジル代表(25年10月)に勝った直後頃、サウジアラビアで会議をしたが、それまでと見られ方が違うような感覚がありました。

リスペクトのようなものが。みたいなもの。日本の強みをしっかりと生かしながら、国際大会の招致とかにつなげていくというのが一つのやり方かなと思います」(後編に続く)

【成長戦略の柱と梁(はり)】

 ▼5つの柱

 〈1〉ジャパンズウェイ

 〈2〉女子全体戦略

 〈3〉都道府県FA発展戦略

 〈4〉パートナーシップ戦略

 〈5〉国際戦略

 ▼3つの梁(はり)

 A:組織・人財戦略

 B:DXの推進

 C:サステナビリティ戦略

 土台にあるのが「コンプライアンス・ガバナンス」

 成長戦略の柱の先にBIG GOALとして…

 〈1〉競技面での成果

 〈2〉女子サッカーの拡大

 〈3〉社会的価値の創出

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