◆第56回高松宮記念・G1(3月29日、中京競馬場・芝1200メートル、良)

 第56回高松宮記念・G1は29日、中京競馬場の芝1200メートルで争われ、1番人気のサトノレーヴ(ルメール)が最後の直線で抜け出すと2馬身差で快勝した。コースレコードに0秒1迫る1分6秒3のレースレコードで、同じ堀宣行調教師(58)=美浦=が管理した10、11年の覇者キンシャサノキセキに続く史上2頭目の連覇を飾った。

 今年の高松宮記念は、連覇を達成したサトノレーヴの強さだけが際立ったレースだった。

 まず、短距離戦では勝敗を左右すると言っても過言ではないスタートを五分に出たのは大きかった。道中は中団馬群でリズム良く運べていたし、前半600メートルが32秒5と戦前の予想通り速い流れとなったが、ルメール騎手も想定していたのだろう。全く慌てるそぶりはなかった。勝負どころでスーッと楽に進出すると、直線は余裕を持って追い出していた。

 とにかく、この馬はセンスがいい。短距離馬にありがちなスピード一辺倒のタイプではないし、レースで夢中になりすぎるところがないから、最後にしっかり脚を使うことができる。そういうところは、私が騎手時代に騎乗したサクラバクシンオーの血(母の父)が流れているなと感じるところだ。

 ペースも馬場状態も違うとはいえ、昨年(3/4馬身)より着差を広げ、走破時計(1分7秒9)も大幅に短縮と、年齢を重ねても全く衰えていなかった。今年もこの馬がこの路線を引っ張る存在となるだろう。

 レッドモンレーヴは仕上がりがよく映ったし、酒井騎手と手が合う印象を受けた。この1、2着馬が7歳で、9歳のウインカーネリアンが3着。

まだ世代交代が進んでいないことが明らかになった結果でもあった。(スポーツ報知評論家)

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