昨夏の甲子園に春夏通じて初出場した聖隷クリストファー(静岡)の上村敏正監督(68)が今年度末で退任することが30日、分かった。監督として浜松商、掛川西を含めた3校で計8度の甲子園出場を果たした名将。

今後は同校の校長の業務に専念し、野球部の活動からは一線を引く。

 ベテラン指揮官がグラウンドを離れる。昨夏の甲子園では2年生エースの高部陸を擁し、1回戦で明秀学園日立(茨城)を下し、同校悲願の全国1勝をマーク。監督として史上3人目となる甲子園での3元号(昭和、平成、令和)勝利を記録した。

 上村監督は浜松商出身で、3年生だった1975年夏に静岡大会を制して甲子園に出場した。早大卒業後は、御殿場の監督などを経て母校・浜松商の監督に就任。84年夏から93年春までに計7度の甲子園出場を果たす黄金期を作り上げた(84年夏は甲子園では部長登録)。その後、異動した掛川西でも09年センバツに出場した。

 聖隷クリストファーでは、2021年秋に東海大会で準優勝しながら、翌22年センバツはまさかの落選という結果に。「頭とハートを使った野球」を掲げ、力が劣っていても創意工夫で勝利を目指す野球を信条にしながら、準決勝で敗れた大垣日大が「個々の力に勝る」という理由で選出。不可解な決定が当時、物議を醸した。上村監督も一時は「高校野球が嫌いになった」と、振り返ったことがあった。

 次期監督には、福井工大福井などで指揮を執っていた田中公隆副部長(51)の就任が有力。すでに、20日に開幕している春季高校野球静岡県予選では代行で指揮を執っており、近く正式に就任する。

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