第98回センバツ高校野球の決勝は31日午後0時半から、智弁学園(奈良)と大阪桐蔭が激突する。両校は30日、兵庫県内で調整。

智弁学園の主将・角谷哲人捕手(3年)はOBのブルージェイズ・岡本のメジャー初本塁打を力に、初優勝した16年以来の頂点を誓った。

 英気を養った智弁学園ナインが、朝からテンションを上げた。主将の角谷は快適に目覚めた一人。「スマホに通知が出ていました」と、OBの岡本が放ったメジャー初本塁打に感激した。決戦前のチームの背中を押すような早朝のビッグニュース。「先輩なので誇らしいです。自分たちも負けないように頑張ります」と、準決勝までの激戦の疲れを吹き飛ばした様子だった。

 「天の上の存在」と憧れる大先輩。今回を含め、甲子園出場のたびにTシャツなどの差し入れが届くが、岡本が過ごした日々こそが後輩の財産になっている。強打の土台は毎日の2000スイングに加え、もう一つ。2年生の主砲・逢坂悠誠は「4番は走れ」を合言葉に鍛えてきた。岡本ら、歴代のスラッガーがつないできた伝統の力を見せる頂上決戦。

角谷は「自分たちのプレーで、岡本選手に刺激を与えられたら」と恩返しを誓った。

 小坂将商監督(48)も「すばらしいです。岡本は岡本で頑張っているので、自分たちも」と笑顔。優勝と準優勝を「天と地」と言い切った。10年前は阪神・村上を擁して初優勝を飾ったが、21年夏は決勝で敗戦。「準優勝は何も残らない」と目指すのは頂点だけだ。

 攻撃陣は左投手を相手にフリー打撃。川本ら大阪桐蔭の左腕をイメージした。ミーティングでは「高めの球の見極め」を徹底。「守備のミス、バント一発で勝負が決まる」と言い聞かせた。3戦連続で1点差を制した相手に対し、こちらも3戦連続の逆転勝ちで「僅差でも勝ち切れる」と主将。紫紺の大旗を手にし、“西の横綱”から近畿の覇権を奪い取る。

(安藤 理)

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