ブルージェイズの岡本和真内野手(29)が開幕から6試合で守備評価を急上昇させている。ここまで打率2割9分2厘、2本塁打3打点の打撃は前評判通り。

一方で、内野手としての守備力の高さが、話題を呼んでいる。オフの不安説を一蹴した。

 31日(日本時間1日)のロッキーズ戦で通算222勝目を挙げた先発シャーザーは、岡本の印象を問われ、即座に「守備がすごい。堅守の野手は投手のベスト・フレンドだ」と絶賛。シュナイダー監督も「上手くやっていると思う」と満足げだ。同カードを視察したナ・リーグの某スカウトは「オカモト、思った以上に守備がいいね。動きが柔軟だ」と認識を新たにしていた。

 ここまで6試合、主に三塁と一塁で55イニングを守り、11度の守備機会で“前評判”を覆した。三塁線に飛び込んだ後、逆シングルからの矢の送球、緩いゴロを軽快に処理するランニング・スローなど、本拠地を沸かせる好守を連発した。

 時間を遡る。キャンプ前、米メディアは岡本の守備をどう報じたか―。老舗メディア「ベースボール・アメリカ」は「中の上」とした。

野球専門メディア「ファン・グラフス」は「送球は正確で下半身は強いが、守備範囲が狭い」。米ヤフースポーツは「疑問符がつく。ビシェットの穴を埋められるか」と問題提起。地元TV局でさえ、スカウトの評価として「三塁守備は平均だが、一塁なら守れる」と報じた。日本のゴールデン・グラブ賞常連も、メジャーでは懐疑的にみられていたのだ。一方、一塁にはゲレロがおり、岡本が三塁で成功することは、ブ軍の成功の鍵でもあった。

 前日1日のロッキーズ戦では、打球速度104マイルの強烈なゴロを胸に当てて処理。体を張ってホットコーナーを守った。コーチ陣を感心させ、投手陣の信頼を得る。開幕序盤の大事な関門を突破した岡本だが、天賦の才能の裏には、日々の努力があった。

 春季キャンプからファブレス守備コーチと毎日、早出特守に取り組み、日本時代より最大で約6フィート(1・8メートル)下がった位置から、守備範囲の拡大に務めた。シュナイダー監督は「位置取りに関してはもう問題ない。

キャンプの成果が出ている。でも、まだ改善の余地はあります。投球前のセットアップ(構え)。もう少し反応が良くなると思います」と、現在の取り組みを明かす。投手がモーションに入る際、岡本は以前よりスタンスを広げ、やや低い姿勢で構え、動きの活性化に取り組んでいる。

 「マット・チャプマン(ジャイアンツ)のように腕を大きく広げて、タコのように構えろというわけではありません(笑)。ただ、もう少し広く構えて鋭敏にして欲しい。要は、広めの基盤から反応の準備をして欲しいんです」。指揮官は、究極の例として、限界まで腰を落とした前傾姿勢が有名なゴールドグラブ5度受賞の名手を例に出した。バットマン岡本の、もうひとつの魅力、三塁手としての存在感も日々増している。

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