◆第86回桜花賞・G1(4月12日、阪神競馬場・芝1600メートル)

 馬と人は意外と共通する部分は多い。真夏のパドックで発汗が目立つ馬を心配する声を聞くことがあるが、人に置き換えると暑い中を歩いて汗をかかない方が体調を疑いたくなる。

新しい環境にすぐ順応できる人がいれば、そうでない人がいるように、馬によっては栗東滞在が、デメリットになってしまうこともある。

 クイーンC2着から挑むジッピーチューン(牝3歳、美浦・林徹厩舎、父ロードカナロア)は牧場から帰厩後、落ち着いた雰囲気を漂わせている。7日も美浦・坂路をリズム良く駆け上がった。「環境が変わってどうなるかというのを考えた時に、幸いにして前走よりも落ち着いていて、だいぶ穏やかに調整できています」と林調教師。精神面が安定しているからこそ、あえて慣れない環境に飛び込むのではなく、ギリギリまで美浦にいることを決断した。

 「今回のこの子を見ていると、残って正解だったなと思っています」と自信を深める指揮官。当日のテンションがカギになるが、至って順調に過ごす同馬の様子からは“美浦残留”がプラスに出る気がしてならない。(浅子 祐貴)

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