◆第86回桜花賞・G1(4月12日、阪神競馬場・芝1600メートル)追い切り=4月8日、栗東トレセン

 多くの時間を共にしているからこそ、息はピッタリだった。ナムラコスモス(牝3歳、栗東・大橋勇樹厩舎、父ダノンプレミアム)は栗東のDPコースをキャンターで周回したあと、坂路でタイセイディアマン(4歳2勝クラス)を4馬身ほど追いかけ、馬なりのまま1馬身先着した。

 54秒9―12秒2と全体時計こそ平凡だが、体を柔らかく使ったダイナミックなフォームが印象的だった。手綱を執った主戦の田口貫太騎手は「すごくリズム良く(坂路を)上がってくれたし、いい状態をキープしています。前走と同じか、少し上回っている印象があります」と笑みを浮かべた。

 デビュー戦で6着に敗れたが、一歩ずつ階段を上がってきた。未勝利とこぶし賞(1勝クラス)を連勝。前走のチューリップ賞では3番手から脚を伸ばし、勝ったタイセイボーグ(阪神JF3着)と同タイムの首差2着に健闘した。6戦全てコンビを組む鞍上は「デビュー当初は緩さがありましたが、こぶし賞辺りからすごく力をつけて、前向きさも出ています」と成長を感じ取っている。

 大橋調教師も優しいまなざしで人馬の動きを見守った。「前走の後も緩めずに乗り込んでいる。前走は仕掛けが少し早かったが、重賞であれだけ走れたからね」と大一番に向け手応えは十分だ。センスが良く、どんな競馬でもできるのが最大の持ち味。田口は「十分チャンスがある一頭と思います。

結果で応えられるように頑張ります」と目を輝かせた。今の出来なら一発も十分にありそうだ。(山下 優)

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