◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 東京から大阪へ転勤し、アマチュア野球担当となった。センバツ決勝は大阪桐蔭と智弁学園の近畿勢対決。

群馬出身の智弁学園・角谷哲人主将(3年)、埼玉出身・大阪桐蔭の192センチの2年生左腕・川本晴大に注目した。

 単に関東出身だからではない。転勤前の3年間、中学硬式野球ボーイズリーグ担当として取材した選手で、角谷は世界大会のメンバーで勝負強い打撃と強肩に目を奪われた。川本も下級生の時に見て、規格外のスケールに受けた衝撃は忘れられない。

 久々の“再会”で角谷が当時取材した試合や状況も覚えていたことに驚いた。小坂将商監督から主将の心構えとして「後輩の立場に立って物事を考えろ」と言われたことを大事にしているという。

 2人の活躍はうれしかった。努力の積み重ねや自分に合った環境もあるが、成長曲線を見ることができたことだ。ネット裏で久々に会ったスカウトが興味深いことを言っていた。数年間、トレードやFAを担当するプロスカウトを経験し、アマスカウトに復帰すると、選手の良さよりも欠点ばかりが目につくようになるという。どこを基準に置くかで評価はA判定にもE判定にもなってしまう。

 大会前の練習試合で角谷とコンビを組むエース杉本真滉の投球を見て「こんなすごい投手がいるのか」と心が躍った。

一瞬、自分の中で「中学野球が基準になっているからか?」と自問したが、結果は杉本の大会での活躍が証明してくれた。13年ぶり甲子園取材がまた野球を見る楽しみを教えてくれた。(アマ野球担当・高柳 義人)

 ◆高柳 義人(たかやなぎ・よしひと)1997年入社。15年前に全47都道府県訪問を達成(うち46は出張で)もエスカレーターの右側立ち(大阪流?)だけは慣れない。

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