◆第86回桜花賞・G1(4月12日、阪神競馬場・芝1600メートル)

 第86回桜花賞は12日、阪神競馬場の芝1600メートルで行われ、1番人気のスターアニスが勝利を飾った。阪神JF・GIを制した2歳女王は、4か月ぶりでも強さは健在。

直線早めに力強く抜け出し、1冠目をゲットした。高野友和調教師(50)=栗東=は、クラシック初勝利。2着も阪神JFと同じくギャラボーグが入った。5着のアランカールまで上位5頭が、オークス(5月24日、東京)の優先出走権を獲得した。

 散り七分の葉桜を背に、満開の笑みが咲いた。桜の冠を手にした松山とスターアニスのウィニングラン。鞍上は何度も拳を突き上げ、「1」のポーズをとった。阪神JFに続くG1連勝で、牝馬3冠初戦を2馬身半差で圧勝。「最高にうれしいです。自分の中では本当に負けられない戦いでしたし、絶対勝つんだという、気持ちでした」と喜びを抑えきれなかった。

 役者が違った。発走が8分遅れたうえ、向こう正面では外から寄られてバランスを崩した。

それでも「馬を信じて、馬のリズムで行けば負けない」と、松山の自信は揺るがない。すぐに立て直し、冷静に追走。持ったままで直線へ向き、すぐに先頭へ。そこから、さっそうと坂を駆け上がり、後続を一切寄せ付けず。「力強い走りで後ろを離してくれて、本当に強い勝ち方だった」と最高級の賛辞を贈った。走破時計は21年ソダシ(1分31秒1)には及ばなかったが、歴代2位となる1分31秒5と、タイム面でも強さが際立った。

 20年の3冠牝馬デアリングタクト以来の勝利。当時はデビューから無傷の3連勝がかかっていたが、2歳女王と臨む今回は、6年前とは異なる重圧だった。「ホッとしています。強いスターアニスを見せられてうれしいです」と安堵(あんど)の息をついた。

 「今日は1冠目ということで、まずはその意味もあって、指1本を立てました」。オークスで指2本を立てられるか―。

次走は未定だが、2冠への期待は高まる。「落ち着きや精神面、そういったところは大丈夫かなと思います」。母が短距離重賞2勝の血統だが、2400メートルへの対応は不可能ではない。「本当に強いとみんなに思ってもらえたと思いますし、これからますます活躍してほしい、したい」。次の舞台でも、ヒロインは譲らない。(水納 愛美)

 スターアニス 父ドレフォン、母エピセアローム(父ダイワメジャー)。栗東・高野友和厩舎所属の牝3歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算5戦3勝。総獲得賞金は2億5302万7000円。主な勝ち鞍は25年阪神JF・G1。馬主は吉田勝己氏。

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