プロボクシングで15歳から単身メキシコへ渡り、約9年の武者修業を終えた花田歩夢(24)が8月2日、大阪・住吉区民センターで匠ジム(旧井岡ジム)移籍後の初戦に臨む。「今後は軽量級の層が厚い日本でキャリアを重ねたい」と東洋太平洋スーパーフライ級15位・クリスチャン・レガネ(24)=フィリピン=戦へ、まずはランキング入りを見据えた。

石田匠会長(34)は「来年にもタイトル挑戦させたい」と期待を寄せる。

 大阪市出身。自宅近くにボクシングジムがあり「やってみたい」と小学6年から始めた。強さへの憧れは増し、中学2年からは当時の世界王者・井岡一翔、日本王者の石田匠らが在籍する井岡ジムで練習した。研究も欠かさず、WBC世界ミニマム級王座を21度防衛し無敗で引退したリカルド・ロペスの試合動画を見ては「メキシコからこんな強い選手が出た。現地でボクシングがしたい」と思いを募らせた。

 興国高1年の夏、両親を説得して海を渡った。スペイン語で「ボクシングをさせてください」と書いたメモを手にメキシコ市のジムに飛び込んだ。「隅で練習してろ」と冷遇されたが、2週間ほど通うと「スパーリングやってみろ」と声がかかり、リングで相手をKO。プロデビューにつながった。ジムの寮で自炊生活を続け、現地でメキシコ選手相手に11戦(9勝2敗)。日本でも神拳阪神ジム所属で4戦したが、練習拠点はメキシコ市に置き続けた。

 4月に帰国した“逆輸入ボクサー”。「将来は世界王者になり『花田歩夢のような人生を歩みたい』と言われたい」。地球の裏側で磨いた技術と精神力で栄光をつかむ。(田村 龍一)

 ◆花田 歩夢(はなだ・あゆむ)2002年3月28日、大阪・西淀川区生まれ。24歳。11歳でボクシングを始め、17年8月にメキシコ市へ渡る。18年8月、現地でプロデビュー(1回TKO勝ち)。21年7月、後楽園ホールでの日本ユーススーパーフライ級王座決定戦で中垣龍汰朗(大橋)と引き分け、王座獲得ならず。通算12勝(8KO)3敗1分け。身長172センチ。右ボクサーファイター。家族は両親、兄、妹、弟。

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