♦米大リーグ ナショナルズ―ブルージェイズ(27日、ワシントンDC=ナショナルズ・パーク)

 元巨人でナショナルズのマイルズ・マイコラス投手が28日(日本時間29日)、スポーツ報知のインタビューに応じた。今季は年俸225万ドル(約3億8000万円+出来高最高75万ドル(約1億2700万円)でナショナルズと契約し、メジャー11年目を迎えたベテラン右腕。

ここまで先発、中継ぎで22試合(9試合は先発)に登板し3勝7敗、防御率5・65でチームのプレーオフ出場争いに貢献している。NPBを経てメジャーで成功を収めた自身のキャリアを振り返りつつ、ブルージェイズの元チームメートである岡本和真内野手について、今後のキャリアについて、そしてメジャーから日本球界に挑む選手への思いなども語った。(聞き手・一村 順子通信員)

―今季はここまで先発、中継ぎとさまざまな役割を担っています。

「良い時期、悪い時期と、波がありましたが、体調はいいです。それが一番大事なことですね。チームの打線にも助けられていますし、プレーオフを目指せるいい位置につけているのは嬉しい限りです。トレーニングスタッフが健康管理を徹底してくれており、栄養管理や施設も素晴らしい。来月で38歳になりますが、体調は万全です。朝起きて家族がそばにいて、朝食もおいしい。犬の散歩に行って、日曜日には家族でボウリングにも行きました。子どもたちはまだ小さいので簡単に勝てますが、妻(ローレンさん)には負けそうになりましたよ(笑)」

―2018年にメジャー復帰して以来、コロナ禍で短縮された20年、手術後の21年を除き、昨年まで毎年30試合以上に登板してきました。今年もすでに22試合。

そのタフさは再建中の若いチームにとって大きな存在です。

「先発ローテーションを守ることにプライドを持ってやってきました。チームが必要な時にいつでも投げられる耐久性と粘り強さは、僕の一番の強みかもしれません。シーズンが9月で終わらず、(プレーオフに入る)10月まで続くことを願っています」

―対戦相手のブルージェイズには、元巨人チームメートの岡本和真選手がいます。彼の印象はいかがですか。

「彼が若い頃の打撃練習を見たことがあります。細身の選手が多い日本人の中で、彼は体が大きくてとても力強かった。ベビーフェースで無口でしたが、いつも一生懸命練習していましたね。努力家なのでいい選手になると思っていましたし、こうしてメジャーで活躍しているのを見るのは本当に嬉しいです。でも、この3日間はおとなしくしていてほしいですね(笑)」

―今回は残念ながら対戦はなさそうですね。

「実現すれば楽しかったでしょうし、東京のファンも喜んでくれたと思います。ファンの皆さんには来年以降のお楽しみということですね」

―昨オフには、代理人から巨人復帰の希望もある、という話も聞きました。

「それは、自分の中でいつも選択肢として持っています。それが来年になるか、数年先になるかはわかりません。日本で過ごした3年間は、最も好きな時間でした。ただ、今は子どもが4人いますし、家族でしっかり話し合う必要があります。(フロリダ州)ジュピターの自宅には鶏が15羽、馬が2頭いていろいろと忙しいんです。海外赴任となると簡単なことではありません」

―チームメートのF・グリフィン投手、そしてN・マルティネス投手(レイズ)、A・ケイ投手(ホワイトソックス)ら、NPBを経由してメジャーで活躍する選手が増えました。マイコラス投手はカージナルスで7年プレーし、メジャー年金受給資格(通算10年)も満たすなど、その先駆者となりましたね。

「以前は全盛期を過ぎた選手がキャリアの終盤に日本へ行くケースが多かったと思います。しかし僕がメジャーに復帰したことで、NPBで日本の野球やコーチから多くを学び、選手として成長してメジャーに戻るというルートが可能だと、周囲が気づくきっかけになれたのなら嬉しいです」

―NPB挑戦が“片道切符”ではなくなったということですね。

「ベテランだけでなく、マイナーでメジャーを目指す若い選手の選択肢が広がったことは、MLBにとってもNPBにとっても素晴らしいことです。若い日本人選手が『メジャーで成功したい』と思うきっかけにもなりますし、日本で活躍した外国人選手がメジャーで成功する姿を間近で見れば、彼らの自信にもつながるはずです。岡本選手も、ホワイトソックスの村上(宗隆)選手も1年目から活躍していますからね」

―他の選手からNPB挑戦について相談されることもありますか。

「シーズン中はみんな自分のプレーに集中しているのでそういう話はしませんが、オフになると日本について聞かれることがありますよ。日本がどれだけ素晴らしい場所で、どれほど価値のある経験ができるかを伝えています。今でもフォスター(グリフィン)と東京の話をすると、他の選手たちも興味津々で聞いてきますね。ただ、一つだけ重要なアドバイスとして伝えていることがあります。それは『アメリカに戻ることを前提に日本へ行くべきではない』ということです。僕はただ日本で成功したくて、チームに貢献したくてベストを尽くしました。メジャーに戻ってからの成功は、いわば“おまけ”のようなものです。まずは『日本で成功する』という強い気持ちを持って行くことが何より大切であり、そのプロセスこそが重要なんだと考えています」

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