9月15日にJRAが引退を発表した柴田善臣騎手(60)=美浦・フリー=とのコンビで、1996年の第1回NHKマイルCをタイキフォーチュンで制した高橋祥泰元調教師。JRA現役最年長ジョッキーが高橋祥氏の管理馬で153勝と最も多くの白星を手にした。

 引退の知らせを聞き「まずはびっくりしました。僕にとって色々な思い出を一緒に作ってくれたことはうれしかったですね」と現役を退く判断に驚いたとともに42年の騎手人生をねぎらった。

 競馬学校1期生として美浦で実習を受けていた頃から柴田善騎手を目にかけていた。「騎手候補生の頃からだったけど、騎手になってからも若手の中でうまいなと思って見ていた。よく乗ってもらっていた岡部(幸雄)さんが乗れない時は、柴田(善臣)だなと当時のウチはなっていた」と若手時代の印象をなつかしそうに振り返った。

 高橋祥氏の父も元調教師の高橋英夫氏。94年の帝王賞を勝ったスタビライザーの背中にはデビュー9年目の柴田善騎手がいた。「父の馬で帝王賞を勝った時のことを今でも鮮明に覚えています。フリーになった直後でもあったし、頼みやすくなったというのもありましたが、何より応援したいと思いました」。馬を手の内に入れる技術や調教への姿勢などに感じるものがあった高橋祥氏の中で、ますます信頼を置く存在になっていった。

 そして、96年のNHKマイルCで、このコンビでG1制覇を決めることになる。「タイキフォーチュンのNHKマイルCは強烈な勝ち方で時計も良かったので印象に残っています」。

G1として新設され、初代王者に輝いた外国産馬の走りを誇らしく思い返す。さらに02~03年にダートで快進撃を続け、引退レースとなったJBCスプリントを制したサウスヴィグラスも「彼の手腕で勝つことができたし、乗ってもらえて良かったなと思ってます」とコンビとしての印象が強い一頭だ。

 今年4月に再び戦列を離れたことを知って、動向を気にしていた。「ニュースで復帰を目指すと知っていたので、(復帰が)いつになるかと心配していた。ここまで色々と頑張ったなという気持ち。お疲れ様でしたと言いたいです」。ステッキを置くことを惜しむとともに、自身をG1トレーナーに導いてくれた最大の功労者に感謝した。

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