楽天グループ株式会社が運営するインターネット・ショッピングモール「楽天市場」は、購買データや一般消費者へのアンケート調査をもとに、今夏に注目を集めそうな商品をまとめた「楽天市場 2025年夏のトレンド予測」を28日発表した。
食のトレンドとしては、「主食のバラエティ化」が挙げられた。
夏バテ対策や、昨今の健康志向として栄養価の高い穀物の拡大と、海外の主食にも関心が集まると予測する。
調査において、「パンや麺などの主食を意識するようになったか」という問いに、半数以上が「意識するようになった」と回答。さらに、「今年の夏、米以外の主食を食べる機会が増えそうか」との問いにも、約8割が「増えそう」と回答。一方で、「意識しない」と回答した人も全体の約45%おり、主食に関するユーザーニーズが二極化していると分析される。
〈「もち米」「玄米」など夏場に需要増〉
また、白米を除く「穀類」のカテゴリにおいて、昨年1年間で流通総額が前年同期比で約1.2倍だったのに対し、6月から8月は前年同期比約1.5倍と高く、なかでも、白米より栄養価の高い「もち米」は約2.4倍、「玄米」は約1.8倍、「もち麦」は約1.5倍と、それぞれ夏場に需要が高まる傾向がみられた。
〈「ライスヌードル」など海外の主食も伸長〉
さらに、海外の主食の需要も拡大している。2025年3月から4月の流通総額の前年同期比で「ライスヌードル」は約2.7倍、「ジャスミンライス」は約1.4倍と拡大。「パスタ」は1.2倍と伸長、特に5キロや10キロの大容量タイプが売れ筋だという。本調査では約6割が「世界の主食に興味がある」と回答し、食べたことのある世界の主食としては、「ライスヌードル」「クスクス」「トルティーヤ」などが上位に挙がった。
今後、より多様な食の選択肢が広がり、主食のバリエーションはさらに拡大すると予想される。

ラ・モリサーナ クスクス/「楽天市場」2025年夏のトレンド予測

オールドエルパソ フラワートルティーヤ/「楽天市場」2025年夏のトレンド予測
〈暑さ対策のグッズも好調〉
今夏も全国的に暑い夏になる予測だが、「楽天市場」では、涼しく快適に過ごすための暑さ対策商品を40万点以上取り扱っており、2024年の流通総額は前年比約1.5倍に拡大。
アンケート調査では、7割以上が「購入予定」もしくは「購入を検討している」と回答。
具体的な商品としては、「携帯扇風機」はモバイルバッテリー機能を備えたものや、よりコンパクトな65gでミスト付きタイプ、弁当冷却専用などがある。また、外出に欠かせない「水筒」も、スプレー機能が付いた商品や、ポケットサイズの水筒型氷のうなど、機能性と携帯性のある商品を取りそろえる。「UVカット服」は、フルフェイスタイプやサンバイザー付きなど、豊富な種類から選べる。

暑さ対策商品/「楽天市場」2025年夏のトレンド予測
昨年前年比約2.5倍と人気だったネッククーラーも乾燥時16gで水を含ますだけで約20時間冷たさが持続する品質で、定番商品もより軽量・コンパクトなものが主流となりそうだ。
子ども向けの暑さ対策商品も需要が拡大傾向で、「ランドセル冷却パッド」の昨年の流通総額は前年比で約6.4倍、子ども向けの暑さ対策用の帽子は約2.7倍と伸長しており、機能性に加えて、子どもの負担にならないよう軽量化された商品が注目されている。
6月1日から職場での熱中症対策が義務化される新たな法律の施行もあり、職場向け関連グッズへの問い合わせも増加。ヘルメット用アイスセット、熱中症計ウォッチ、応急処置セットなどが人気を集めている。
〈「温活」商品も好調〉
暑さ対策商品に加えて売れ行きが良いのは「温活」関連商品だ。
年間で前年比約1.2倍だったのに対し、2024年6月から8月では前年同期比約1.3倍と、夏の伸びが上回る。
今年は夏場でも手軽な「腹巻」などのほか火を使わない「お灸」や「よもぎ蒸し」など、幅広い種類の「温活」関連商品を紹介する。厚生労働省では近年、発汗を促すことで暑さ対策のトレーニングを行う「暑熱順化」を啓発しており、「温活」への関心や注目はさらに高まると予測する。
暑さ対策フェアは6月2日10時から開催し、「おうちの暑さ対策」、「夏バテ対策」、「おでかけ対策」、「家族の暑さ対策」の4つのテーマで紹介する予定。
楽天市場マーケティング部ジャンルイベントプロモーションチームアシスタンマネージャー竹田成美さんは「今年も観測史上最も暑い夏だった昨年を超える予測もあるため、万全の暑さ対策で乗り切って欲しい」と意気込みを語った。
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