三島食品と給食調理会社のミツオは7月22日、岐阜県の介護施設で食育イベントを開催した。「赤しそドリンク ゆかり」を用いた演劇『赤しそずきんちゃん』とマジック、コンサートを披露し、施設利用者約50人を笑顔に変えて、暑い夏を吹き飛ばした。
三島食品が給食調理会社や介護施設と連携して食育イベントを行うのは初めて。高齢者の低栄養やフレイル(心身の虚弱)が社会課題になる中、食事提供にとどまらないコラボレーションで付加価値を創出し、食べることの楽しさを伝えた。
イベントの目玉は、三島食品の社員10数名が参加する『ひろし劇団』が発表した『赤しそずきんちゃん』。大好きなおばあちゃんに「赤しそドリンク ゆかり」を飲ませたい赤しそずきんちゃん。そこに獰猛なオオカミ男ひろしが襲いかかる。おにぎりマンが窮地を救うも、負けてしまう。
赤しそずきんちゃんは「だいじょうぶ!この赤しそジュースを飲めばケガも治るよ」と話し、倒れたおにぎりマンに「赤しそドリンク ゆかり」を飲ませると、あら不思議。ケガが治って形勢逆転。ひろしは倒れてしまう。
すると、赤しそずきんちゃんは「あ~~かわいそうに。おおかみさん、やられちゃったんだね。でも、だいじょうぶ!この赤しそジュースを飲めばよみがえるよ!」と話し、ひろしにも「赤しそドリンク ゆかり」を飲ませてしまう。
おにぎりマンは思わず叫ぶ。「どっちの味方なの~~」。
グリム童話の『赤ずきんちゃん』を下地にした一風変わったお話に、会場は大盛り上がり。笑顔と拍手は演劇が終わるまで続いた。施設利用者は「おおかみとの決闘が面白かった」「赤しそジュースが飲みたい」などとコメントした。
特別養護老人ホーム パサーダの杉野絵里統括施設長は、「施設内が活気づく良い機会になった。皆さんが楽しそうに笑っていた。こうした取り組みが増えると良い」と話した。
農林水産省が2025年6月に発表した食育白書では、若い世代のみならず高齢者を含めた各世代において「大人の食育」を進める必要性が示されている。多様な事業者が連携することで、新たな食育機会が生まれることがある。
給食調理会社ミツオの青木博之社長は、「食品や食材を作る生産現場と食事を召し上がる方との間を縮めることが大事だ。メーカーと給食調理会社と施設がつながることで実現できた。
利用者の皆様が喜んでくれて良かった」と話した。

イベントと連動した彩り豊かな昼食メニュー
イベント開催日の昼食には、三島食品の商品を使用した特別メニューが提供された。献立を作ったミツオの原厚子管理栄養士は「イベントの楽しさをイメージして、お膳全体が色鮮やかになるようにした」と語った。
献立には、『五目ごはんのもと』や『かぼちゃ饅頭』、『梅しらす』『青のり』などの同社食材を使用。「普段は栄養価や調理工程、原価などに注意を払って献立を立てているが、今回はふりかけるだけ、混ぜ込むだけではない三島食品食材の新しい使い方を考えるきっかけになり、楽しかった」と話した。
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