――25年を振り返って
カカオショックの影響が大きかった。現在はやや落ち着きを見せているが、元の相場には戻らないと予想している。
――25年の主な取り組みについて
4月に、フランス・プロヴァンス地方の食用油メーカーのプロヴァンスユイル社をグループ化した。高オレイン酸ひまわり油やグレープシードオイルを製造・販売する企業であり、ココアバター代替油脂(CBE)の川上のサプライチェーン強化を目的としている。
CBEの原料にはパーム油とひまわり油、パーム油とシアバターの2つのパターンがある。当社はこれまで欧州拠点ではパームとシアバターで製造したCBEを展開してきた。M&Aにより、フランス産の高オレイン酸ひまわり油を安定確保できる体制を整えた。
――大阪・関西万博の成果は
当社はBtoB企業だが、地元の関西開催ということで、ORA外食パビリオン「宴~UTAGE~ラボ」において、「ミライのおいしい、発明中!」と題し、5つの体験プログラムを実施した。さまざまなパートナーとの共創も促進された。多くの社員がボランティアとして参加した。社員のエンゲージメント向上にもつながる、有意義な取り組みとなったのではないか。
――事業持株会社へ移行後の手応え
4月に、純粋持株会社制から事業持株会社制へ移行し、「植物性油脂」、「業務用チョコレート」、「乳化・発酵素材」、「大豆加工素材」の4事業本部を立ち上げた。各事業本部が縦軸となって海外グループ会社の経営も主導する。また、「安全品質生産技術」、「研究開発」、「財務経理」、「人事総務」などの本部が横軸で全社を支える。エリア制では、各地域に権限が委譲されていたため、まずは自分たちで解決するという考え方が強く、課題の共有や支援要請が遅れるケースもあった。今回の体制によって、事業ごとに機動的な支援が可能になった。
もちろん、どんな組織にも一長一短があり、時代に合わせて変えていけばいいと考えている。現体制は少なくとも「変化に迅速に対応する」という目的については、実現できている。
〈CBEとコンパウンドチョコに注力、挑戦領域拡大、阪南事業所に新チョコレート工場〉
――上期業績の評価を
先述のとおり、CBEが堅調に推移し、業績に貢献した。チョコレート事業では主力のコンパウンドチョコレートの販売も堅調だった。一方で、価格高騰などによりチョコレートの需要が世界的に減少していることは、リスクと捉えている。地域別では、中国市場における節約志向が継続していることもリスクと捉えている。米国ブラマー社は赤字となったが、これは前期から継続するカカオ調達の特殊要因によるもので、当初想定していた範囲に収まっており、下期から計画通りの業績改善を見込む。
――26年度に向けた各事業の展望は
CBEについては、引き続き堅調な需要を見込んでいる。ニューヨーク市場では1万ドルを超えていたカカオ豆の相場が5,000ドル台から6,000ドル台で推移している状況だが、依然として高水準だ。26年度はCBEの販売を前年度並みに維持することを目標としている。
コンパウンドチョコレートについては、生産体制を拡充し、数量の拡大に注力する初年度と位置づけている。国内では、阪南事業所(泉佐野市)に新チョコレート工場を建設中で、26年度に稼働する予定だ。海外では、カナダのキャンベルフォード工場に新ラインを建設中で、これも26年度に稼働する予定。
さらに、ブラジル・ベルギー・オーストラリアでは新工場の稼働や既存工場の増設を計画に沿って進めている。
乳化・発酵素材では、既に展開している「本熟製法」に引き続き注力する。
改善に取り組んでいる大豆加工素材については、引き続き新製品の開発や構造改革を進めながら、反転のきっかけを掴みたい。
――挑戦領域の手応えは
中期経営計画「United for Growth 2027」(25~27年度)において、挑戦領域の利益比率を事業利益ベースで24年度の5%から15%へ拡大する中で、最も尖った存在が「GOODNOON」製品群だ。植物性素材で「おいしい」の多様な選択肢を提供するブランドで、主力の豆乳クリームバター「ソイレブール」は引き続き伸長を続けている。
植物性油脂では「MELAVIO(メラビオ)」を立ち上げ、好スタートを切った。
海外では、ブラマー社がCBEコンパウンドチョコレートの拡販、中国ではホイップクリームの拡販を、挑戦領域に位置付けている。挑戦領域は製品だけでなく、新しいカテゴリーや市場も対象であり、複数の構想が動いている。
――貴社では「価値づくり」をどう捉えているか
価値とは、「さまざまな社会課題に対して、どれだけその解決に貢献できるか」だと考えている。
環境問題という地球規模の課題に対し、当社は植物性素材の拡大、すなわち本業の拡大そのものが社会課題の解決につながると捉えている。日本では高齢化が進む中、健康寿命の延伸が課題であり、筋力維持には大豆たん白の摂取が有効と考えている。認知機能低下に対しては、安定化DHAを活用し、魚からだけではなく食品からも摂取できるよう取り組んでいる。
米国では肥満対策としてシュガーレスチョコレートなどの提案を行っている。このように、社会や地域の課題に対し、製品や技術を通じてどのように貢献できるかを常に意識している。
〈大豆油糧日報2026年1月16日付〉









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