イトーヨーカ堂は、自社運営のフードコートブランド「ポッポ」と共同開発した冷凍食品の新商品11品目を4月6日より、イトーヨーカドーやヨークフーズなど、計196店舗で順次発売開始している。

同社では2026年度、冷凍食品の既存店売上高で前年比約1割増を目指しており、知名度のある「ポッポ」ブランドを活用することで、軽食カテゴリーの強化を図る方針だ。
同日、東京都大田区のイトーヨーカドー大森店で商品発表会を開き、デイリー食品部の小笠原優総括マネジャー、ポッポ部の白澤光晴総括マネジャーが商品概要などについて説明した。
ヨーカ堂、「ポッポ」共同開発の冷凍食品11品を発売 知名度を活かしスナックカテゴリー底上げを目指す
イトーヨーカ堂「ポッポ」と共同開発した冷凍食品を販売
イトーヨーカ堂「ポッポ」と共同開発した冷凍食品を販売
「ポッポ」は1975年に誕生し、イトーヨーカドーのフードコートブランドとして、50年以上にわたり幅広い世代に親しまれてきた。現在は首都圏を中心に24店舗を展開し、年間来店客数は約220万人にのぼる。なお、長年セブン&アイ・フードシステムズ(現・デニーズジャパン)が運営してきたが、2022年からイトーヨーカ堂が運営する自社ブランドになっている。

白澤氏は「近年のフードコートは専門店、メニュー特化型業態が主流だが、ラーメンからポテト、たこ焼、ドリンクと幅広いアイテムを扱う業態として異なる価値があると思っている。決して商品は尖っていないかもしれないが、安定した味、毎日食べたくなるような味、そしてGMSのフードコートでは欠かせないお買い得という要素も大切にして長年愛されてきている」と話す。
ヨーカ堂、「ポッポ」共同開発の冷凍食品11品を発売 知名度を活かしスナックカテゴリー底上げを目指す
小笠原氏、白澤氏
小笠原氏、白澤氏
また、ポッポ店舗で支持されている商品は〈1〉ポテト〈2〉醤油らーめん〈3〉今川焼(あずき)〈4〉たこ焼き〈5〉今川焼(カスタード)――の順で、今回はそのうち冷凍食品の軽食スナックに適した商品を中心に商品化した。ちなみに、醤油らーめんはチルド麺の既存品で既に商品化している。

【各商品の画像はこちら】イトーヨーカ堂「ポッポ」共同開発の冷凍食品

同社では25年度、ポッポで人気のフライドポテトと同一原料を使用した冷凍食品「ポッポのポテト」(500g)を発売したところ、下期の冷凍ポテト分類で売上1位、冷凍農産品全体でも5位以内に入る人気商品になったという。それもあって、冷凍食品シリーズ発売に至ったそうだ。

今回発売するポッポの冷凍食品のコンセプトとしては〈1〉慣れ親しんだ味:何度も食べたくなる美味しさ〈2〉簡単調理:冷凍食品ならではの利便性〈3〉ボリューム感:満足できる価格と容量――の3つを挙げており、ポテト類・揚げ物類・和軽食類・洋軽食類の4カテゴリーで11アイテムの商品を発売する。コスパ面でもかなりの競争力がある商品設計にしているという。


また、商品によってはピザやコロッケなど、現在はポッポ店舗で取扱はないが、ブランドと相性が良いメニューを商品化したものも含んでいる。なお、ポテト以外の原料は店舗と異なる。

今回発売する商品は以下の通り(※商品名頭の◎はポッポ店舗取扱メニュー、○は一部店舗のみ実験販売のメニュー、◇は店舗取扱のないメニュー。価格は税抜)。

◎ポッポの今川焼 8個入り(599円):熟練の職人が製造工場で一つひとつ丁寧に手焼きで仕上げた今川焼。薄皮の生地に甘さ控えめの味わいで、あんこの配合を70%まで高めた。

◇ポッポのたい焼 6個入り(499円):熟練の職人が製造工場で一つひとつ丁寧に手焼きで仕上げたたい焼。薄皮の生地に甘さ控えめの味わいで、あんこの配合を70%まで高めた。

◎ポッポのたこ焼 25個入り(499円):大粒のタコを使用し、しっかりとした具材感が楽しめるたこ焼に仕上げた。だしの風味を活かした、香り高く奥行きのある味わいが特徴。

○ポッポのむねからあげ 600g(699円):柔らかくジューシーな若鶏のむね肉を使用し、幅広い層に好まれる味付けで仕上げた。

○ポッポのももからあげ 600g(699円):柔らかくジューシーな若鶏のもも肉を使用し、幅広い層に好まれる味付けで仕上げた。


○ポッポのアメリカンドッグ 6本入(399円):ほんのり甘い衣とソーセージの塩味の組み合わせがクセになる特製ミックス粉を使用し、肉の旨味が感じられるソーセージを合わせた。食べやすい60gサイズ。

◇ポッポの牛肉コロッケ 5個入(399円):昔懐かしい街のお肉屋さんで食べたような、ほんのり甘みのあるコロッケを再現。牛肉の旨味とじゃがいもの自然な甘みが調和した味わいで、電子レンジで簡単に調理できる。

◇ポッポのハッシュドポテト 8枚(399円):ハッシュドポテトに適したじゃがいもを厳選しほくほくとした食感に仕上げた。

◇ポッポのソーセージピザ 1枚(399円):喫茶店のミックスピザをイメージし、ソーセージをたっぷりとトッピングしたジューシーな味わいに仕上げた。2種類のチーズを使用した食べ応えのある仕様、家庭で調理しやすい9インチサイズ。

◇ポッポのマヨコーンピザ 1枚(399円):幅広い世代で楽しめる定番のマヨコーンピザ。甘みのあるコーンとコクのあるマヨネーズが相性よく調和した味わい。家庭で調理しやすい9インチサイズ。

◎ポッポのポテト 800g(599円):「ポッポのメガポテト」をイメージした大容量サイズ。「ポッポ」店舗と同じ原料を使用。
既存品の500gから4月20日以降、順次切り替え。

〈「ポッポ」「Ease Up」底上げで今期は冷食売上1割増目標 冷食売場の配置は順次メインストリートの惣菜売場寄りに移設・拡大〉


小笠原氏はイトーヨーカ堂の冷凍食品戦略についても説明した。同氏によれば冷凍食品市場が拡大し、2025年は2015年比61.6%増となる中、イトーヨーカドーの2025年度既存店冷食売上高は同85.5%増と市場を上回る拡大を見せた。

そうした中、冷凍食品の使われ方を見ると、コロナ禍を経て未利用者が減少する「新規ユーザー増加」傾向があり、また利用金額も増加する「ヘビーユーザー増加」傾向も見られ、若年層からシニア層、世代を問わず日常使いが増えている状況にある。そして、世帯数増・世帯人員減で食の「個別化・時短化」が進んでいることも、ストック需要に加えて即食需要の増加へ、冷凍食品の利用シーン拡大につながっているという。小笠原氏は「コンビニでも冷凍食品の取扱が拡大しており、惣菜、チルドの商品と温度帯が違ってたまたま冷凍してあるだけで、家ですぐに召し上がるお客様が増えている」と話す。

こうした冷凍食品の使われ方の変化に対応し、同社でも2018年ごろから冷食売場の位置を、外周の惣菜売場に隣接するように変更。食品売場のメインストリートから来店客が視認できる場所に移設し、即食ニーズも取り込む提案を強化するとともに、改装店舗では冷凍食品の売場面積を約1.5倍に拡大しているという。今後も改装時に順次冷凍食品売場の移設・拡大を進める。小笠原氏は「惣菜と同様、冷凍食品も夕方以降の売上構成が高く、隣接するレイアウトがマッチしていると思う」と話す。

また、時短・簡便ニーズに向けて日常使い商品であるオリジナル冷凍食品「EASE UP」を2018年から導入。コンセプトは〈1〉手間を省く〈2〉レンジアップ等で簡単に食べられる〈3〉1人分・少量ニーズにも対応――とし、25年度の既存店売上は18年度比約300%、26年度も既存店売上も約1.2倍を目指している。


一方、25年度の冷凍食品市場は金額ベースで6.3%増、数量が3.1%増となる中、同社3~1月実績も金額7.9%増、数量3.0%増と好調だった反面、「冷凍軽食」(スナック)カテゴリーに関しては市場が金額1.4%増、数量0.7%減だったのに対し、同社は金額100.0%、数量2.2%減と劣後しており、今回の「ポッポ」商品発売などの取組強化により底上げを図る方針だという。

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