日本豆腐協会(日豆協)は6月5日、都内で第50回通常総会を開き、25年度事業経過報告や26年度事業計画など全事案を承認した。26・27年度の理事と監事が改選され、アサヒコの池田未央社長が理事に就任し、そのほかは重任した。


冒頭、三好兼治会長があいさつとともに、活動内容を報告した。「1976年12月に、会員数17社で発足して以来、今年で50年を迎える。当初の名前は『包装豆腐懇談会』だったが、その後、日本豆腐協会と名前を変えて、充填絹ごし豆腐の規格基準の制定や、期限表示への転換、HACCPの考え方を取り入れた衛生管理の手引書策定など、業界の発展に寄与してきた」と日豆協の歴史を振り返った。

また、日豆協は今年4月に、一般社団法人として新たな出発を切った。「任意団体として半世紀にわたり活動を続けてきた日本豆腐協会が法人格を取得したことは、業界団体として社会的信頼性と継続性を一層高めることを確信している」と喜びをにじませた。

豆腐製造業における技能実習評価試験の整備に関しては、「今年度中に試験機関として正式に認定される見通しだ。豆腐製造現場における外国人材の適正な受け入れと技能評価の仕組みが業界として初めて整うことになる。人手不足が深刻化する中、会員各社の現場を支える一助となることを期待している」と報告した。

市場環境についても触れ、中東情勢の悪化を背景とした包装資材のコスト急上昇に加え、バイオディーゼルの需要増加や、為替の円安進行も指摘した。「豆腐の店頭価格への転嫁が極めて困難な状況にある。資材高騰と原料大豆高騰が重なる今だからこそ、生産、流通、小売の各段階における適正なコスト転嫁の実現が急務だ」とした。農水省が推し進めるコスト指標活用等実証事業では、日豆協に加え、全国豆腐連合会や全国納豆協同組合連合会の3団体がコスト指標作成団体となることが決定した。

〈輸出部会を立ち上げ会員企業の輸出促進、タイを起点に東南アジア市場へ展開 〉


輸出促進にも注力し、輸出部会を新たに立ち上げた。最初の活動として、農水省の補助事業を活用し、タイ最大級の食品展示会「THAIFEX2026」を視察するとともに、現地スーパーにおける豆腐売り場の実態を調査した。

「消費期限、現地の規制、価格の設定、食べ方の周知など、ハードルは少なくない。しかし、行動しないと何も変わらない。国内市場はまだ底力を持っているので、今のうちに世界に足場を築いていくことが業界の将来にとって不可欠であると確信している」と力を込めた。

しょうゆ・みそ業界では中小企業が合同パビリオン方式で「THAIFEX」に共同出展した事例を挙げ、「タイを起点とした東南アジア市場への展開を、輸出部会を軸に会員同士が連携しながら進めていきたい」とした。

9月7~14日にはカナダ視察を実施し、カナダ最大規模の農業展示会「アウトドアファームショウ 2025」を見学したほか、グエルフ大学やセビータ社、カナダ農業食品省、カナダ穀物委員会を訪問した。11月11日には「アメリカ大豆バイヤーズアウトルック会議 2025」に参加し、米国のサプライヤーと情報交換した。

事業計画では、原料大豆の安定調達に関して、22年に大豆研究会を立ち上げ、国内外の大豆生産、流通、品質に係る調査研究を継続している。その活動の一環として、今年は農水省の補助事業を活用し、米国とカナダにおける非遺伝子組み替え大豆のサプライチェーンの強靭化に向けた投資可能性調査を行う。

「米国では生産大豆の96%、カナダでは83%以上がすでに遺伝子組み替え大豆となっている。残りの限られた非遺伝子組み替え大豆を、アジア各国と奪い合う構図が続いている。
市場任せでは対応困難な段階に来ており、産地との直接的なパイプライン構築が不可欠だ。9月中旬に農研機構の専門家と現地訪問し、育種機関、穀物商社、物流インフラの実態調査を行う予定だ。調査を通じ、食品用大豆の安定確保に向けた基盤作りを進める」とした。そのほか、豆腐の適正価格への取り組みや、技能検定試験の実施を重点施策に掲げた。

〈大豆油糧日報2026年6月10日付〉
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