〈佐藤社長、中核事業のレモンで高血圧という社会課題に挑む〉


ポッカサッポロフード&ビバレッジは、家庭で親しまれてきた「ポッカレモン100」の活用を職場にも広げる「置きレモン活動」を本格展開する。企業のオフィスなどに商品を常備し、従業員がレモン水などを日常的に飲める環境を整える。
10月28日に東京都江東区の深川ギャザリアで開いた発表会には、佐藤雅志社長が自ら登壇。高血圧という身近な健康課題に中核事業のレモン事業を通じて向き合い、企業の健康経営への貢献と新たな需要創出を目指す考えを示した。
ポッカサッポロ、「ポッカレモン100」を家庭から職場へ 「置きレモン活動」の展開拡大
冷蔵庫に常備された「ポッカレモン100」
冷蔵庫に常備された「ポッカレモン100」
「置きレモン活動」は、職場の共用冷蔵庫などに「ポッカレモン100」を常備し、従業員が水や炭酸水に加えて飲んだり、弁当やサラダなどの食事に使ったりできるようにする取り組み。当初は健康経営施策の一環として2024年から社内で実践しており、今後は外部企業にも広げる。職場にある血圧計で自分の血圧を確かめ、身近に置いたレモンを使う習慣につなげてもらう狙いだ。

主力ブランド「ポッカレモン100」の販売も好調だ。2025年度の売上高は前年比117%の約80億円となり、過去最高を更新。2026年1~9月も前年同期比109%と成長が続いている。同社は2024年9月に瓶入り3品を機能性表示食品として刷新し、クエン酸による高めの収縮期血圧を下げる機能の認知拡大に取り組んできた。

佐藤社長は「ポッカサッポロの事業の中核として、レモンを成長させていきたい」と述べた。これまでは家庭での利用や商品の機能を知ってもらう活動が中心だったが、今後は職場にも利用を広げ、継続的な使用につなげたい考えだ。働く人が日中の多くの時間を過ごす職場に着目し、今回の活動をレモン事業の重要な戦略の一つに位置付けている。


また、健康経営について「単なる福利厚生の一環ではなく、会社の持続的な成長を考える経営課題」と説明。従業員の健康を個人任せにせず、職場でも健康的な生活を後押しすることが重要だと強調した。「出発点は一つの小さな習慣」と述べ、レモンを通じて健康を意識する機会を増やしたいとした。

今回の活動で重視しているのが、普段の生活習慣にレモンを加えるという発想だ。同社が2026年4月に全国の40~60代男女1万人を対象に実施したインターネット調査では、血圧が高めと指摘された人や、自身で気になっている人など2,177人のうち、55.0%が血圧ケアのために特定の食品や飲料を毎日摂り続けることを面倒だと回答した。一方、24.1%は「水・白湯を飲む」ことをほぼ毎日の健康・美容習慣として挙げた(ポッカサッポロフード&ビバレッジ調べ)。

そこで同社は、新たな健康習慣を一から始めるのではなく、普段飲んでいる水や白湯にレモンを加える方法を提案する。日常の飲み物に加えるだけなら、無理なく続けやすいという考えだ。

活動を担当するマーケティング本部ブランドマネジメント部の肥後亮宣伝・販促グループリーダーは、「血圧を測る社会から、血圧をケアする社会へ変えていきたい」と説明。健康情報を伝えるだけでは行動につながりにくいとして、職場でレモンを使い続けられる環境をつくることが重要だと訴えた。
ポッカサッポロ、「ポッカレモン100」を家庭から職場へ 「置きレモン活動」の展開拡大
来場者にレモン水を提供する佐藤雅志社長
来場者にレモン水を提供する佐藤雅志社長
同社は今年5月、深川ギャザリアで働く人を対象に、レモン水約500杯を提供する「差し入レモン」活動を実施した。今回は、こうした一時的な試飲体験から、職場に商品を常備して継続的に使用してもらう取り組みへと発展させる。


具体的には、深川ギャザリアの施設所有者であるフジクラで10月26日から3か月間の試験導入を開始した。対象となる部署は約80人規模。静岡県のJA遠州中央でも11月から試験導入を予定している。
ポッカサッポロ、「ポッカレモン100」を家庭から職場へ 「置きレモン活動」の展開拡大
「ポッカレモン100」の摂取目安量を体験する「レモン30mlチャレンジ」
「ポッカレモン100」の摂取目安量を体験する「レモン30mlチャレンジ」
発表会当日には、深川ギャザリアでレモン水の試飲イベントを開催し、佐藤社長も首都圏営業本部の社員らとともにレモン水を配布した。また、イトーヨーカドー木場店では、来場者が「ポッカレモン100」の1日当たりの摂取目安量である30mlを目分量で量る「レモン30mlチャレンジ」を実施。大さじ2杯に相当する30mlがどの程度の量なのかを体験してもらった。

11月2日の「いい血圧の日」には、「YEBISU GARDEN CAFE」でもレモン水の試飲イベントを予定しており、両日合わせて計1,200人への提供を計画している。

今後は試験導入で商品の使用量や利用状況を確認し、企業向けの販売方法や導入拡大の進め方を検討する。肥後氏は「経済性と社会性をどう両立させていくか、検討していきたい」と話す。

佐藤社長は、サッポログループがビール事業なども含め、多くの企業と取引関係を持つことにも言及。グループの営業網を生かし、活動への賛同企業を増やしていく考えを示した。導入先もまずはオフィスから広げていくことを目指すが、工場や店舗などへの展開も視野に入れている。
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