今季の学生3大駅伝第2戦、全日本大学駅伝(11月1日、名古屋市熱田神宮西門前~三重・伊勢市伊勢神宮内宮宇治橋前=8区間106・8キロ)の区間エントリー(1~8区と補欠5人)が30日、発表され、開幕戦の出雲駅伝(12日、島根・出雲市=6区間45・1キロ)で16年ぶりに優勝した早大は「令和の三羽ガラス」と呼ばれる黄金ルーキーの本田桜二郎は1区(9・5キロ)、増子陽太は2区(11・1キロ)、新妻遼己(はるき)は補欠に登録された。出雲駅伝では本田は2区(5・8キロ)で区間賞、新妻は4区(6・2キロ)で区間新記録の区間賞を獲得した。

増子はメンバーから外れたが、伊勢路で満を持して、大学駅伝デビューを果たす。補欠登録の新妻も当日変更で投入される可能性がある。

 「山の名探偵」の愛称を持つ工藤慎作(4年)は最長の最終8区(19・7キロ)に登録された。工藤は昨年も8区を担い、56分54秒で区間賞を獲得。早大の大先輩の渡辺康幸(現住友電工監督)が1995年にマークした56分59秒の日本人最高タイムを30年ぶりに超えた。今回もアンカーに工藤が控えていることは早大の大きな強みになる。

 今季絶好調の山口竣平(3年)はエース区間の7区(17・6キロ)に登録された。今年1月の箱根駅伝4区区間賞のエース鈴木琉胤(るい、2年)は補欠登録。当日変更で主要区間に投入されることが見込まれる。今年1月の箱根駅伝と10月の出雲駅伝ではいずれも1区で確実にタスキをつないだ吉倉ナヤブ直希(3年)は3区(11・9キロ)に登録された。

 政治経済学部で学ぶ文武両道の主将、小平敦之(4年)は4区(11・8キロ)に入った。

 早大は昨季の3大駅伝では出雲2位、全日本5位、箱根4位と安定した結果を残した。

今季、さらに戦力が充実している。

 前回の箱根駅伝1区7位の吉倉、同3区8位の山口、同4区区間賞の鈴木、同5区3位の工藤、同6区6位の山崎一吹(4年)、同9区2位の小平主将、同10区10位の瀬間元輔(3年)は、それぞれ成長を遂げている。

 そして、今春、強力なルーキーが加入。昨年12月の全国高校駅伝1区(10キロ)で区間賞の増子(福島・学法石川)、同2位の新妻(兵庫・西脇工)、同3位の本田(鳥取城北)が今春、そろって早大に入学した。1990年春、日本人高校生初の5000メートル13分台ランナーの武井隆次、1万メートルと3000メートル障害の日本高校記録保持者(いずれも当時)の櫛部静二(現城西大監督)、全国高校総体1500メートル5位の花田勝彦(現早大監督)が早大に入学。1年目から箱根駅伝で1~3区を担うなど存在感を発揮し「早大三羽ガラス」と呼ばれた。それから36年。増子、新妻、本田は「令和の早大三羽ガラス」として存在感を示している。

 さらに昨年の全国高校駅伝1区14位のルーキー上杉敦史(千葉・八千代松陰)も出雲駅伝、全日本大学駅伝の登録メンバーに入った。花田監督は「1年生はみんな元気がいいです」と笑顔で話す。

 バックアップ体制も万全。9月15日には、早大駅伝チームとして初のユニホームスポンサーとなる「大和証券グループ本社」「NTTドコモビジネス」との契約を発表した。

発表会見で、花田監督は「学生3大駅伝と呼ばれる大会で、私たちは両社のロゴを胸に優勝を目指して挑戦いたします」と力強くコメント。まずは初戦の出雲駅伝を制した。全日本大学駅伝では2010年以来、16年ぶり6度目の優勝を狙う。

 マラソン15戦10勝のレジェンドで、早大OB会長の瀬古利彦さん(70)は後輩たちを頼もしく語る。「平成の三羽ガラス」を指導し、当時の早大の実質監督でコーチだった瀬古さんは「令和の三羽ガラスの方が上です」と断言する。その上で「出雲駅伝で勝ち、勢いがついた。3冠を達成した2010年度もそうだった」と期待を込めて話した。

 現マラソン日本記録保持者(2時間4分55秒)の大迫傑(35)=リーニン=らを中心に3冠を達成した2010年度以来、16年ぶりの3冠に向けて、早大が2戦目の伊勢路に臨む。

 いよいよ2日後に迫った全日本大学駅伝は、出雲駅伝優勝の早大、同2位の国学院大、同4位の順大、スピードランナーがそろう中大が優勝争いの軸になる。出雲駅伝では関東最下位の11位に終わった青学大は伊勢路で巻き返しを図る。前回大会覇者で全日本大学駅伝で最多の17回優勝の駒大、駅伝巧者の創価大、帝京大も流れに乗れば上位争い、あるいは優勝争いに加わる力がある。約2週間前の箱根駅伝予選会でトップ通過した東洋大、2位の中央学院大、3位の東海大など予選会組は疲労回復が鍵になる。

 早大の全日本大学駅伝区間登録は以下の通り。

▽1区( 9・5キロ)本田桜二郎(1年)

▽2区(11・1キロ)増子 陽太(1年)

▽3区(11・9キロ)吉倉ナヤブ直希(3年)

▽4区(11・8キロ)小平 敦之(4年)

▽5区(12・4キロ)山田 晃央(2年)

▽6区(12・8キロ)堀野 正太(2年)

▽7区(17・6キロ)山口 竣平(3年)

▽8区(19・7キロ)工藤 慎作(4年)

▽補欠        瀬間 元輔(3年)

           佐々木 哲 (2年)

           鈴木 琉胤(2年)

           上杉 敦史(1年)   新妻 遼己(1年)

 全日本大学駅伝は10月7日に選手16人を登録。その中から10月29日正午までに1~8区の選手と補欠5人を登録。レース当日の11月1日の午前6時10~30分に区間登録選手と補欠登録選手を交代できる。

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