緑のカーテンとして強烈な夏の太陽をさえぎってくれたゴーヤ。8月を過ぎるとその実は緑だけでなく収穫時期をすぎて黄色くなってしまったものも多く、そろそろ緑のカーテンの後始末を考えている人もいるだろう。

そこで今回はゴーヤの実の状態にあわせた活用法や カーテンを撤去する際のポイントをまとめてみた。

青いゴーヤは収穫して食用に

ゴーヤは青いうちにどんどん収穫するのがポイント。 
食べきれないゴーヤは塩ゴーヤにして冷凍しておくと保存がきくので便利だ。
薄く切ったゴーヤを塩もみし、重しをして3時間ほどおき、水気をきると塩ゴーヤができる。

塩ゴーヤにして冷凍すれば保存がきく

黄色や赤のゴーヤはタネをとろう

収穫せずに放っておくとゴーヤの実は黄色になり最後には真っ赤になる。
実の上のほうが少し黄色くなった程度なら食べられるが、全体が黄色や赤になったものは食用には向かない。とりきれなくて黄色や赤になってしまったら、来年用のタネをとっておくのがオススメ。
タネは真っ赤などろどろした果肉に包まれているので、その果肉を取り去り、タネからなるべく水気をとる。そして新聞紙などの上に広げて乾燥させる。乾燥させるのはカビが生えないようにするため。タネがよく乾いたらビンなどにいれて来年まで保存する。

完熟したゴーヤの実をそのままにしておくと、はじけて真っ赤な果肉に包まれたタネが出てくる

緑のカーテンの撤去は、まず根本を切ってから

収穫も終わり夏の強烈な日差しが和らいだら、そろそろゴーヤのカーテンの撤去を考えよう。


簡単な撤去法を教えてくれたのは、ホームピック三鷹店グリーン&ガーデニング館の稲田春夫主任。
「ポイントは、いらなくなったらまず最初に根本を切断してやることですね。そのままほっておくと葉やツルが黄色になり、さらに時間がたつと茶色く乾いてきます。こうなれば簡単にネットからはずせますし、根の部分も枯れて簡単にぬけるようになっているはず」(稲田主任)。
重さも体積も、勢いのあったころの数分の一になっているから、小さくまるめて燃えるゴミにだせば処分は簡単だ。
緑が濃くツルが元気なうちにネットからはずそうとしても、なかなかはずれない。またはずした後もかさばるから、枯れるのを待つほうがゴミに出しやすいし、回収した後の処理も簡単だ。この方法はゴーヤだけでなく、ヘチマやアサガオなど緑のカーテンになる植物なら何でも応用できる。

昨年9月下旬の緑のカーテン。葉が落ちはじめ、かなりすき間が空いてきている。このあたりが撤去の潮時か。

ネットや支柱は来年もつかおう。
土は再利用するのがエコ

ネットや支柱はいっしょにしてベランダの隅にでも置いておけば、来年また緑のカーテンをつくるのにつかえる。
プランターの土は捨てようとすると、けっこうやっかいだ。東京都ではほとんどの自治体で土はゴミとして収集してくれない。土はホームセンターに持ち込んだり(有料)、指定された業者に有料で処分してもらうことになる。
「やはりゴーヤだけ育てて終わりにするのではなく、土を再生していろんな野菜を育てるのがエコでしょう」と稲田さん。土を再利用するには、まずカチカチになってしまった土を軟らかくする必要がある。それには専用の再生材をつかう方法や堆肥・腐葉土を混ぜて耕してやるのもいいそうだ。

ブロッコリーやキャベツ、タマネギなどを順番に植えてガーデニングを楽しもう

せっかくプランターと土があるので来年の夏までいろんな植物を育ててガーデニングを楽しむのもオススメ。
「ゴーヤのつぎに植えるのはブロッコリーやキャベツなどの葉物がお薦め。これは同じ植物を続けて育てるとうまく育たなくなる連作障害を防ぐのにもいい方法です」と稲田さん。

夏の間、強烈な陽射しから守ってくれた緑のカーテン。きちんと処理して、プランターやネット、支柱などは賢く再利用しよう。


■写真提供
明星学園おやじ会
HP:http://myojooyaji.tamaliver.jp/c11372_1.html
同会は三鷹市にある明星学園の父母が自主的につくっている親睦会で、学校の環境整備や美化に取り組んでいる。昨年からゴーヤのカーテンづくりをはじめた。ごみ・リサイクル等に関するお問い合わせ先(区部)
HP:http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/kouhou/madoguti/ku.htm

三鷹市ごみ
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