●外食しながらダイエットもアンチエイジングも叶えたい! そんなわがままな願いを叶えるべく、ボディメイクのプロ・石本哲郎さんが「若返りやせ飯」の選び方を伝授します。今回のテーマは、「セブンイレブン」で選ぶ優秀コンビニ飯です。
肉は量に応じた攻略法で対処すべし

マクドナルドや吉野家をはじめ、あらゆる外食チェーンにおけるダイエットメニュー選びを指南してきた今シリーズ。今回はちょっと趣向を変えて、コンビニランチの選び方をお教えします。
コンビニの強みは、なんといっても組み合わせが自由にできること。他の外食は定食や丼飯が多く、メイン料理だけでカロリーオーバーになってしまい、組み合わせが難しいことがほとんど。サイドメニューの種類もたかが知れているため、なかなか理想的なPFCバランス(三大栄養素であるたんぱく質、脂質、糖質のバランス)にはなりません。
対してコンビニはメニューやサイズ展開が豊富なうえ、ダイエット向きな特化型商品(たんぱく質や糖質に特化した商品など)が揃っているのも優れた点と言えるでしょう。例えば、サラダチキンは食べるプロテインだし、おにぎりは糖質特化型の商品。これらを必要に応じて組み合わせることで、理想的なPFCバランスのランチに近づけることができます。コンビニというだけあり、ダイエットにもボディメイクにも大変便利なんですね。
なかでも「セブンイレブン」は、ボディメイクのプロ達の間でも信頼の厚い優秀メニューの宝庫。そこで今回は、セブンイレブンのアイテムでカスタマイズする「若返りやせ飯」をご紹介します。
メインメニューとして使い勝手の良い「ミニ弁当」

まず、ランチを組み合わせる際の基本ルールは女性の場合、500kcal前後でたんぱく質20g以上、男性の場合は700kcal前後でたんぱく質30g以上にすること。たんぱく質は筋肉、皮膚、髪、爪、内臓、血管などあらゆる組織を作る材料となるため、ダイエットやボディメイク、アンチエイジングに最も重要な栄養素です。もちろん、脂質や糖質量も考慮すべきではありますが、カロリーを抑えていればそこまで数値が上がることもないため、まずはカロリーとたんぱく質量さえ意識しておけば大丈夫です。
最初に、メインメニューから決めていきましょう。ここで使い勝手がいいのが「ミニ弁当」。普通サイズの弁当(例:から揚げ弁当692kcal)にした場合、これ以上何かを組み合わせるとカロリーオーバーになり、「組み合わせで栄養バランスを調整できる」というコンビニの強みが全く活かされません。対してミニ弁当は、たんぱく質が10~13gほど摂れ、カロリーは300kcal程度。カロリー的に余裕があり、女性なら10g、男性なら20gのたんぱく質を足せば、理想的なPFCバランスに近づけることができます。
たんぱく質の補強にはやはり「サラダチキン」が最強!

不足分のたんぱく質を補うのに、最も手っ取り早いのは「サラダチキン」です。高たんぱくで低脂質なサラダチキンは、余計なカロリーを上げず、たんぱく質だけを補強できる優秀アイテム。最近ではプレーンのほか、スティックタイプやほぐしタイプなど、大きさも形状も様々な商品があり、必要量に応じて選ぶことができます。また、ハーブやスモークなどフレーバーも豊富で美味しさもアップ! 味や量など好みに合わせてチョイスできるのも嬉しいですね。
例えば、前出の「ミニそぼろご飯弁当(たんぱく質12.1g)」にスティックタイプのサラダチキンバーを足せば、たんぱく質が12~13gプラスになり、女性に必要なたんぱく質量をクリアできます。男性の場合はたんぱく質20g前後のものを選んだり、高たんぱくなヨーグルトや無調整豆乳を足すといいでしょう。

ちなみに、上記セットの総カロリーは、397kcal。女性でもまだ100kcalの余裕があります。
おにぎりはシーチキンマヨを避けるべし

コンビニで「おにぎり」を買う方も多いかと思いますが、ダイエットやボディメイク的に何を選ぶべきかというとぶっちゃけ、なんでもいいです!
どれを選んでもたんぱく質量は4~6g程度。たんぱく質はサラダチキンに任せて、好きなものを食べてOKです。ただし、シーチキンマヨなどマヨネーズ系は、脂質が多いため避けたほうが無難。おにぎりは基本、糖質特化型の商品と捉え、余計な脂質が入っていないものを選びましょう。
ちなみに、おにぎりではないですが、超優秀なのが「納豆巻」。食物繊維と発酵食品を一挙に摂れるうえ、女性にうれしい大豆イソフラボンも入った納豆は、まさしくスーパーフード。これを選んでおけば間違いないですね。
ダイエット中なのに、カレーもカップラーメンもOK!?
外食の場合、カレーやラーメンといったメニューは脂質も糖質も多く、ダイエットやボディメイクに不向きなことがほとんど。しかし、コンビニは違います。例えば、セブンプレミアム商品のレトルトカレー。
「オリジナルカレー」が低カロリーで優秀!

なんと、「ビーフカレー甘口」はたったの104kcal(中辛や辛口もほぼ同レベル)! 1日に必要な野菜の1/2が摂れる「ごろっと野菜カレー」も134kcal。ごはんは100g当たり156kcalなので、200gのごはんを足しても500kcal以内に収まります。ただ、レトルトカレーだとどうしてもたんぱく質が不足しがち。

中でもイチオシがスモークタイプのサラダチキン(110g)。100g当たりのたんぱく質量が25.4gで、これ一つで約28gのたんぱく質が摂れます。男性にも十分なたんぱく質量ですね。僕の場合、これをチキンカツに見立てて大きめにカットし、“なんちゃって貧乏カツカレー”にして食べるのがお気に入りです(笑)

「カレーもレトルトなら意外と低カロリー」ってことを知っておくだけで、ダイエット中のメニューのレパートリーも増えると思います。ただし、「キーマカレー」と「バターチキンカレー」は脂質が多く、高カロリーになりがちなので、必ず栄養成分表をチェックしましょう。
ノンフライ麺を選べば、カップ麺もいける

カレーと同じく、「食べたら太る」と思われがちなラーメン。これも、コンビニならいけます!
僕が好きでよく食べているのが、セブンプレミアムの「博多だるま」。パッケージには「コク濃背脂とんこつ」と、いかにもやばそうな文言が書かれていますが、脂質量は10.2g。一般的なカップラーメンと比較してみると、そこまで高くはありません。

ノーマルなカップヌードル(オリジナル)で脂質14.6g、カレー味に至っては20.4gなので、全然違いますよね。どうしてこんなに差が出るのかというと、それは麺の違い。

「油揚げめん」はその名の通り、油で揚げてあるためどうしても脂質が高くなります。一方、「めん」はおそらく「ノンフライ麺」のこと。油で揚げていないため脂質量が抑えられていると考えられます。ノンフライ麺の場合、脂質は麺ではなくスープに入っているため、スープを残せばさらに脂質を削ることができます。つまり同じカップ麺でも、ノンフライ麺を選んでスープを残すという食べ方であれば、そこまで悪くはありません。
逆に、カップラーメンではなく、「カップ焼きそば」はヤバイ。なぜならスープが存在しないため、脂質も塩分も額面通り、余すところなく摂取することになるから。カップ焼きそばは避けてノンフライのカップラーメンにするなど、地味なこだわりの積み重ねが健康や若返りにも効いてくるもの。細かく表示をチェックする習慣をつけましょう!
0カロリーの機能性ドリンクが超優秀!

「若返りやせ飯」を構成するにあたり、セブンイレブンで特筆すべき優秀アイテムが、バリエーション豊かな0カロリードリンクです。ダイエットにおいて、飲み物で余計なカロリーを摂らないことは十分、意味のあること。しかし、セブンイレブンの「ゼロサイダー」は別物。プラスαとして食物繊維、乳酸菌、ビタミンCなど、様々な栄養素が摂取できる機能性ドリンクになっています。
「0カロリードリンクの栄養なんて、大したことはないのでは?」と思ってる方もいるかと思いますが、そんなことはありません。野菜などの食品でも、サプリや機能性食品でも、0カロリードリンクでも、栄養素の性能は同じ。ただサプリのように凝縮されていないため、効果が少し落ちるというだけです。

つまり、食事を組み合わせる際、不足している栄養素を0カロリーの機能性ドリンクで足すのもあり。カロリーはそのままに栄養だけをプラスできるため、めちゃくちゃ便利! しかもマジで美味しいし、ダイエットやアンチエイジングにも役立つため、ローテーションで飲むのもおすすめです。
結論
コンビニ食の強みは、特化型商品を自在に組み合わせできること。女性はたんぱく質20~30gで500kcal、男性はたんぱく質30~40gで700kcalを目安に組み合わせましょう。基本的には、食べたいメインを1つ選び、上記カロリー内で不足分のたんぱく質を補ってあげればOK。その際に便利なのが、たんぱく質特化型商品の「サラダチキン」です。フレーバーやサイズも豊富に揃っているし、そのまま食べたり、カレーやパスタに混ぜ込んだりと使い勝手も抜群。脂質や糖質を上げることなく、たんぱく質だけを補強できます。

ダイエットやボディメイクにおいて、一番に考慮すべきはたんぱく質とカロリーですが、更に一段階進んで若返りやアンチエイジングを目指すなら、他の栄養素にもこだわりを。
(語り◎石本哲郎、インタビュー・撮影◎酒詰明子)
●プロフィール

石本哲郎
女性専門のパーソナルトレーナー。東京や神奈川にて、女性専門パーソナルジムリメイクや女性専門フィットネスショップリーンメイクを数店舗運営。女性のダイエットに関わる医学、栄養学、トレーニングメソッドについての豊富な知識と、自ら意図的に太ってやせる「減量」実験の成果から編み出した独自のメソッドで、のべ1万人以上の女性の体づくりを指導し、成功へと導く。ダイエットに悩む一般女性の指導をもっとも得意とし、「健康的かつきれいに女性の体を変える技術」には定評がある。代表作『神やせ7日間ダイエット』などを含め著書累計20万部を超える。
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