これまでワインを合わせる料理といえば、フレンチやイタリアンという印象でしたが近年、中華×ワイン、餃子×ワインと言ったように意外なペアリングが増えてきていますね。中でも焼鳥×ワインのペアリングを提案するお店が増えており、新たな食の楽しみ方として人気を集めています。
2018年4月19日にオープンした『銀座かしわ』もその一つ。昼は比内地鶏の鶏まぶし、夜は認定焼師が焼く焼鳥とワインを楽しむことができます。美しい夜景に上質な料理と贅を尽くした最新焼き鳥店のコースメニューをいち早く、全部ご紹介しちゃいます!
寿司屋を思わせる和の趣×東京タワーを臨む大人の上質空間

お店は東銀座駅や歌舞伎座から徒歩1分の新築ビル11階。寿司屋を思わせる白木のカウンターが高級感ある和の趣を演出し、窓の外には東京タワーが輝く大人の上質空間が広がっています。

店内にはカウンター席、テーブル席のほか、マジックミラーで仕切られたプライベート空間「カウンター個室」も完備。焼き場を眺める臨場感を味わいながら、2人だけの時間を楽しめるので記念日など特別なデートに最適です。
紀州備長炭で焼き上げた、最高級比内地鶏を使用

焼鳥に使用する鶏肉は全てブランドものの比内地鶏。銀座で約20年修業した焼き師により、紀州備長炭で焼き上げられた最高級「比内地鶏」の焼鳥に加え、焼鳥と炭火の燻香に合うよう厳選されたワインと、鶏をベースにした逸品料理をコース仕立てで楽しむことができます。今回は7種の焼き鳥とピンチョスを含む比内地鶏「松」コース24品8,500円をいただきました。
全24品の贅沢な比内地鶏コース

まずはスパークリングワインで乾杯。

一品目はフレンチを彷彿させる「比内地鶏のコンフィと季節野菜のテリーヌ」です。比内地鶏の鶏胸肉はローズマリーと塩のみの滋味深い味わい。テリーヌには千葉県産のアスパラガスやオクラなどが使われ、鰹出汁の優しい味わいに胡椒のスパイシーさが加わり、重層的な味に仕上がっています。

続いて、寿司屋でよく見るゲタが登場し、「アキレス」という焼鳥が提供されました。なんとも斬新な演出です。

3品目は「季節野菜のサラダ~産直ファームより~」。この日は鹿児島県産そら豆や千葉県産インゲンが使用され、レモンドレッシングでさっぱりといただけました。

4品目の「ささみわさび」はプリッとしたささみの食感と、静岡県天城産のわさびが相性抜群。振りかけられた藻塩が味に奥行きを出してくれていて、辛口の白ワインにぴったりです。

5品目は比内地鶏の鶏胸肉を皮で巻いたという「ねぎま」。淡白なイメージのある鶏胸肉も、ジューシーで香ばしい皮と一緒にいただくことで、食感も楽しく濃く深い味わいになっています。

6品目は輝きが麗しい「比内地鶏つくね 比内地鶏の卵黄添え」。つくねは比内地鶏の胸肉とモモ肉を半々でミックスしているとのことで、適度な脂加減と食感。濃厚な比内地鶏卵黄と甘じょっぱいタレが抜群の美味しさです。

そして面白いのが、この余ったタレも最後まで美味しく食べてもらおうという心意気。
中盤は厳選食材を使った美しい料理が並びます

濃厚なつくねの後は、さっぱりとした「フルーツトマトと生モッツアレラ」でお口直し。高知県のフルーツトマトは糖度が通常のトマトよりも高いため甘く、北海道日高産のフレッシュな生モッツァレラと最高の相性。再びスパークリングワインを飲みたくなってしまいます。

イタリアンな一品の後は、再び寿司屋の雰囲気に戻り「比内地鶏の玉」を。比内地鶏の卵と鰹出汁で作ったふんわりとした卵焼きは、出汁と卵の旨みが口の中で優しく広がっていきます。

9品目は「匠の鶏スープ」。丸鶏を8時間じっくり煮込んだコラーゲンたっぷりのスープは、トロッとした舌触りで臭みがなく濃厚。鶏の旨みがすべて凝縮されていて、胃に染み渡る美味しさ。

続いて「炭火野菜焼き4種(3種定番・1種季節)」。

11品目はお待ちかねの「本日の希少部位4種 ピンチョススタイル」。同店は珍しくレバーなどの内臓系の希少価値の高い部位もメニューにラインナップしています。つまみやすいのが嬉しいです。この日は、ソリレス、ボンジリ、フリソデ、ツナギの4種が提供されました。
骨盤の中臀筋であるソリレスは、弾力と風味が豊か。尻尾部分のボンジリは脂身がジューシーで旨みも濃く、香ばしい脂身と合うシラーズを合わせるのがオススメとのこと。
胸の部位であるフリソデは、力強い弾力に加え、皮も適度に残り、比内地鶏の美味しさを一番感じられました。また、ハツとレバーの間にあるツナギは歯ごたえがよく、噛むごとに旨みがあふれ出します。

12品目は「比内地鶏卵と北海道産生雲丹の茶碗蒸し」。フレッシュで濃厚な生ウニが贅沢にのり、比内地鶏卵で作られた茶碗蒸しの中には、比内地鶏の鶏肉も入っています。
料理は佳境へ最後まで鮮やかな料理に油断禁物

13品目は「砂肝 又は はつ」。

14品目は「手羽先」。こちらは好みに合わせて骨なしか骨つきを選べるのですが、オススメは骨つきだそう。パリッと香ばしく皮目が焼かれ、比内地鶏ならではの弾力と濃い旨みが感じられ、ついつい赤ワインが進んでしまいます。

15品目は同店イチオシの「金のレバー」。レア焼きのレバーの濃厚でとろける食感がなんとも贅沢な一品です。

締めの食事は「親子丼」と「比内地鶏の焼鳥バーガー」から好みで選ぶスタイル。私は親子丼をチョイスしてみました。

比内地鶏の胸肉とモモ肉に比内地鶏の卵を回しかけ半熟で仕上げた親子丼。トロットロの卵とプリップリの鶏肉に優しい出汁の味わいが広がり、至福の美味しさ。ご飯の量も適度で、これだけコース料理を食べた後でもペロリと食べられてしまいます。

最後の「お口直しのデザート」にも粋なはからいが。

『銀座かしわ』ではディナータイムに加え、5月9日よりランチ営業もスタート。比内地鶏を使った自慢の「鶏まぶし」をいただくことができます。
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絶景を堪能しながら、食材にこだわった贅沢な焼鳥コースをいただける『銀座かしわ』。ご褒美ディナーや記念日ディナーにぴったりです。ぜひ行ってみてください。
(取材・文◎中森りほ)
●SHOP INFO

店名:銀座かしわ
住:東京都中央区銀座 4-12-1 GINZA12 11F
TEL:03-6264-3288
営:11:30~14:00 17:00~23:30、土日祝11:30~14:00 17:00~23:00
休:不定休
※ランチは5月9日から比内地鶏の「鶏まぶし」での提供となります