日本ではまだ少ないアラビア料理のレストラン。ケバフ、ナンはなんとなくわかるけど、パパガンヌーシュ、ホンモス、コッパと名前を聞いても料理を想像できないという人も多いハズ。
野菜をベースにした料理も多く、たくさんのスパイスを使いますが、辛くなくとっても食べやすいことが特徴。ヨーグルトをふんだんに使う料理も多く、胃にやさしくて、整腸作用にも期待ができます。
そんな今注目のアラビア料理を食べるなら、人気の高い広尾の商店街にある、本格的なアラビア料理店『ゼノビア』がオススメ。アラビア料理とベリーダンスが楽しめるレストランで、シリア出身のシェフが得意料理のシリア料理を提供してくれます。2019年ブーム確実のアラビア料理をご紹介します。
入門編! まずはシリア料理の定番「プレート」と「ナスのひき肉詰め」

まず最初に食べるなら、ランチタイムのメニュー「アラビアンプレート」がおすすめ。シリアの定番の料理が7種類入っているので、いちどにいろんな料理が食べられます。前菜のひよこ豆やナスをペースト状にした定番料理の「マッザ」が2種類、ひよこ豆のコロッケの「ファラフェル」、チーズの春巻き「サンブーサ」、ひき肉とナッツのコロッケ「コッバ」など、ディナーでも人気の料理が少量づつ勢ぞろい。ナン(おかわりはプラス100円)、サラダやデザート、ドリンク付きでとってもお得。1日限定10食なので、早めに出かけてみて。

次にオススメしたいのがこちら、「ナスのひき肉詰めランチ」。ナスとひき肉をたっぷりのトマトで煮込んだもので、トマトシチューのような味わいです。
中級編! ナンと相性抜群のマッザは4種類、いろいろ試してみよう

シリア料理に欠かせないのが前菜のマッザ。野菜や豆をペースト状にしたもので、そのまま食べたり、料理やナンにのせて食べます。どのマッザもすり鉢状で菊の花のようなかわいい盛り付け。ゼノビアでは常時4種類のマッザがあって、いちばん人気は、ひよこ豆ペーストの「ホンモス」。ゴマの風味とオリーブオイルにマイルドな味。クリーミーでコクがあって、シリア人も現地の味だと大絶賛。細かく刻んだオリーブの実が、ちょっとした苦味のアクセントになって絶妙なんです。
濃厚なペーストはナンにつけて食べると美味しさ倍増。そのほかにも、ヨーグルトペーストの「ラップナ」、ナスとゴマのペースト「ムタッバル」、ちょっと刺激を加えたいなら唐辛子のペーストの「ハリーサ」と、いろんな味のマッザが楽しめます。
上級編! シリアの水餃子はヨーグルト入り

『ゼノビア』でぜひ食べてほしいのがこちら「シュシュバラック」。シリアを代表する家庭料理で、ひき肉と玉ねぎを炒めた餡を小麦粉の生地で包んだ、水餃子のようなものをヨーグルトソースで煮込んだ、爽やかな酸味のあるシチューのような味わいの料理です。
月に数回ディナー時には、ベリーダンスショーも開催。シーシャも楽しめるアラビアンレストラン。ビールは、パレスチナ、レバノン、モロッコ、チュニジアなどの珍しいビールもずらり。内装や食器もオリエンタルで、気分も盛り上がります。スパイスをたっぷり使っているのにどの料理も辛くなく、マイルドな味で日本人の口にもよく合います。店名のゼノビアとは、古代都市「パルミラ」の女王の名前からとったもの。その名が表す通り、堂々たる料理は、たくさんの衝撃と発見がありました。
●SHOP INFO

店名:アラビアレストランゼノビア
住:東京都渋谷区広尾5-2-25本国ビルB1
TEL:03-5420-3533
営:11:30~14:30、17:00~23:00(L.O.22:40)
休:なし
●著者プロフィール
矢巻美穂
国内、海外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマン。趣味は温泉めぐりと食べ歩き。