「タバスコ」は、1868年にアメリカ・ルイジアナ州のエイブリーアイランドで誕生したスパイシーなソースです。ピザやパスタに使うイメージが強いのではないでしょうか。
そんなタバスコ、実は多彩なバリエーションがあるのをご存知ですか? 今回はタバスコソース6種類を食べ比べてみました。辛いものが好きな人だけでなく、辛いのはちょっと苦手な人でも使えるタバスコもご紹介しましょう。
タバスコの定番といえば「TABASCO オリジナルソース」

ファミレスなどでもよく見かけるのが「TABASCO オリジナルソース」。原材料はタバスコペパー、ビネガー、岩塩。タバスコは塩分は控えめで、カロリーもゼロというヘルシーなソースでもあるんです。

オリジナルソースに合うのは肉料理、卵料理、パスタソース、ピザ、牡蠣、ブラッディメアリーなど。トマトソースに混ぜると程よい唐辛子の辛味と酸味が加わり、味が引き締まります。

改めて食べてみると、「タバスコ=辛いもの」というイメージでしたが、酸味も大きな特徴のひとつであることに気付かされます。辛いものが苦手な人でも、適量であれば抵抗なく使えそうです。

マイルドな刺激が加わる「TABASCO ハラペーニョソース」

「TABASCO ハラペーニョソース」は、マイルドな辛さの緑のハラペーニョを使ったソースです。カクテルのマルガリータやピニャコラーダに数滴加えるなどの使い方ができます。

登場したのは1993年で、オリジナルソースよりも辛さは控えめ。ハラペーニョペパーの種を取り除いたり、刻んだりする手間をかけないために使うといいのだとか。

メキシコ料理や野菜料理、ドレッシングなどとの相性が良く、オリジナルソースよりも酸味は控えめ。爽やかであとを引く辛さがあるので、料理の味わいに清涼感が生まれます。
「TABASCO ハバネロソース」はオリジナルソースの2倍の辛さ

もっと刺激的な味にしたいと思う人におすすめなのが、「TABASCO ハバネロソース」です。マンゴー、パパイヤ、タマリンド、バナナ、ジンジャー、黒胡椒を激辛のハバネロペパーとブレンドしており、シンプルに辛い!

ケイジャン、メキシカン、アジアンなどさまざまな国のスパイシーな料理との相性が良く、サルサやマリネ、BBQなどで重宝するのだとか。ただし、辛いものが苦手な人には決しておすすめしません。

実際に味見をしたところ、トマトソースで少し垂らすだけで「辛い!」と感じました。これはオリジナルソースと同じ感覚で使うと痛い目を見そう。最初はほとんど辛くないのですが、あとからどんどんやってきます。これまでのタバスコの辛さが物足りなかった人には満足できる辛さでしょう。
甘みはあるが辛さもスゴイ「TABASCO スコーピオンソース」

多少辛いだけでは満足できない! という人に使ってみてほしいのが、「TABASCO スコーピオンソース」です。辛さはなんとオリジナルソースの10倍! 日本では2019年に登場したばかりなので、まだまだ知られていないかもしれません。

エビ、スープ、シチュー、ピザ、ディップ料理で使うのに適しているそうですが、やはり使用量は控えめにしたほうが安全。特種のスコーピオンペパーとグアバ、パイナップルをオリジナルソースに組み合わせており、辛さだけでなく甘みも感じられるのが特徴です。

とはいえ、辛さに弱い筆者にとっては激辛。
ガーリックの香りが楽しめる「TABASCO ガーリックソース」

「辛さ」ではなく「香り」を楽しみたいときにおすすめなのが「TABASCO ガーリックソース」です。カイエンペパー、熟成したタバスコペパーマッシュ、まろやかなレッドハラペーニョをブレンドし、そこにガーリックをプラス。

ピザ、パスタ、チキン、ディップ料理との組み合わせが絶妙だそう。酸味をしっかり感じるソースなので、ジャンクフード寄りな料理にいいのかもしれません。

決して辛くないわけではなく、ほかのものに比べると穏やかな辛さです。隠し味としていろいろな料理にちょい足ししてみるといいですよ。
燻製香をプラスした「TABASCO チポートレイソース」

タバスコソースのなかでも異色の存在感を放つのが「TABASCO チポートレイソース」ではないでしょうか。このソース、ピーカンの木で燻製した赤い完熟ハラペーニョペパーを使用しており、ソース自体にスモーキーな香りが残っているんです。

燻製したペパーを天然スパイス、ビネガー、岩塩、水をブレンドしたタバスコペパーパルプと合わせて作られており、味わい自体はBBQソースのような印象。オリジナルソースの辛さを控え目にして、燻製の香りをプラスしたような感じです。
ステーキなどの肉料理やチリスープとの組み合わせに定評があり、ビールカクテルのミチェラーダに使うのもいいそうです。最後にピリッと辛さが来るのがクセになります。

これだけさまざまな種類のタバスコがあれば、料理によって使い分けることもできます。お気に入りのフレーバーを見つけて、いつもの料理を変身させてみましょう!
●DATA
TABASCOブランド
http://www.ncc.co.jp/foods/tabasco.html
●著者プロフィール
今西絢美
編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好きで、利酒師とフードツーリズムマイスターの資格も持つ。