昨年500円のメスティンで話題をさらった『ダイソー』から1000円の「ホットサンドメーカー」が登場しているのをご存知でしょうか? 最近、『ダイソー』では100円以上の調理グッズや家電が「通常より安くて便利で超使える!」と話題です。
キャンプはもちろん、おうちの簡単調理にも使えると大人気のホットサンドメーカーですが、とうとう『ダイソー』にまで格安で登場。
シンプルな作り&デザインだからいろいろ使える

筆者の地元ダイソーの行楽用品売り場がこちら。ディスプレイの仕方から、かなり力を入れているのがわかります。

ホットサンドメーカーというと、中央に仕切りがあるダブルタイプや焼き印が着くもの、上下を分割できるセパレート型など実に多種多様な製品がありますが、ダイソーの製品は超がつくほどシンプル。お値段的にと思われますが仕切りなし、上下分離型でないものの、ハンドルに上下を圧着するストッパーは着いています。
サイズは一般的なサイズの食パンが耳までちょうど納まる大きさで、重さは約450g。同素材の製品で調べたところ、500~900g台が多いので、ダイソー製品はかなり軽い部類といえますね。

開けた感じはスムーズで、90度以上カパッと開きます。アルミニウム合金にフッ素樹脂加工を施したプレート本体は、食材がこびりつきにくくお手入れも簡単。アルミは熱伝導性に優れ、熱が均一に伝わるので焼きムラが少ないという利点もあります。
長持ちさせるためには強火で使用しない、空焚きしない、急冷しない、キズが付くので金属製ヘラは使わない、などの注意点があるので覚えておくといいですね。
まずは基本の「ホットサンド」を焼いてみた!

まずはやはり基本中の基本であるホットサンドを焼いてみます。箱の注意書きに何枚切り推奨などの記載がなかったので、とりあえず8枚切りをチョイスして、ホットサンド用ミートソースに溶けるスライスチーズを挟みました。
フッ素樹脂加工なので油なしで焼けるはずですが、筆者はいつもパンが焼かれた表面をカリッと香ばしくしたいので、薄くマーガリンを塗りました。キズをつけないようにプレートの内側に塗ってもOKです。

弱火で2分ほど、焼き具合をチェックしたら想像以上にしっかり焼けているので裏返して2分。あっという間に焼けちゃうので、中の具は温かくなっているか、チーズは溶けているか気になりましたが大丈夫でした。やはり熱伝導がよいことの証ですね。
ちなみにパンの四隅がしっかり圧着されるタイプのホットサンドメーカーでは、具材をパンの中に閉じ込めることができますが、焼き面がフラットなダイソー製品はそのような形状ではないためパンのフチは開き気味です。
キャンパーに流行りの「中華まん」を焼く

アニメやドラマ化で人気のキャンプ漫画「ゆるキャン△」に登場し、一気に真似する人が増えたのが、豚まんのホットサンドメーカー焼きです。
中華まんなら何でも美味しかろうということで、カレーまんを焼いてみました。使ったのはスーパーなどで売っている常温のもの。冷凍品の場合は解凍してからがベターです。風味付けにオリーブオイルを少々垂らし、プレスして弱火で焼くこと2分弱。ちょっとチェックのつもりで開けてみると、弱火でも結構焼けているのでひっくり返して同様に。
食べてみると……なにこれ、新食感! 蒸したてふわふわの中華まんも美味ですが、ホットサンドメーカーで焼いた中華まんは別物。
焼きおにぎりから発想した四角い「ライスバーガー」にも挑戦!

パンだけに使うのはもったいないので、焼きおにぎりのようにごはんを焼いてみよう、ならば具を挟んでライスバーガーを焼いてみよう! ということで作ったのがこちら。
醤油とごま油で味付けし、米粒がバラバラにならないよう少量の片栗粉を混ぜたごはんを半量、プレートに平らに敷き詰め、レタス、牛カルビ、ごぼうサラダの順に重ねます。残りのごはんを乗せたらプレートを閉じて、中火で両面を4~5分焼いていきます。カルビとごぼうサラダはコンビニで買えるものを使いました。

お好みの焼き加減になったらできあがりです。筆者はあまり焦がさない方が好みなので写真のような加減で火から下ろしました。醤油とごま油の香ばしいいい香り。ちょっとはみ出たカルビがまた美味しそう!
やわらかいのにちゃんと形になっている香ばしいごはんの間に、甘辛味の牛カルビ、そしてシャキシャキのごぼう。もう何年も前に販売終了となってしまった、某大手バーガーチェーン店のライスバーガーを彷彿とさせる、なんとも懐かしい味。これからは、いつでも好きなときにライスバーガーを作れるなんて夢のようです。
朝食やおやつにぴったりな「ホットケーキ」も焼ける!

フッ素樹脂加工のフラットなプレートだから、きっときれいに焼けるに違いない! と試してみたのが、ホットケーキです。
まず、ミックス粉に卵と牛乳を入れて混ぜます。ホットサンドメーカーを中火で温めたら、油を含ませたキッチンペーパーでプレートの内側両面になじませ、ぬれ布巾の上で冷まして熱を均一にしします。弱火にかけて、30cmくらいの高さから生地を落とすように流し込むと、焼き面が滑らかになりますよ。
プレートを開けたまま、焼くこと約3分。表面にプツプツと小さな穴が空いてきたら、ここでプレートを閉じて裏返して約2分焼きます。

ドキドキしながらお皿にあけると、とってもきれいに焼けているではありませんか! 蓄熱性のいいアルミで上下から加熱するからか、極厚ホットケーキなのに生焼けもなし。やさしく甘~い香りとしっかりした厚みは、形こそ四角ですが喫茶店のホットケーキにも負けません。
ちなみにキャンプでは、破れにくいビニール袋に生地の材料を入れて上から手でもんで混ぜ、袋の角をハサミで切ってプレートに流し込めば、洗い物もなく片付けも楽で一石二鳥ですよ。
キャンパー芸人・ヒロシも定番の一品「焼き餃子」にもトライ!

キャンパー芸人の先駆者、ヒロシさんも愛用のホットサンドメーカーでよく焼くのが餃子。同じソロキャンパーとして、これは焼かないわけにはいきません。
用意したのは油も水も使わず焼ける冷凍餃子。

フライパンで焼くときに蓋をするようにプレートを閉じ、中火で5分蒸し焼きしたらプレートを開けます。羽根全体にこんがり焼き色がついたらできあがり。
ホットサンドを裏返し餃子を両面焼く方法も見受けますが、表はカリッとこんがり、裏面はしっとりのまま食べたかったので裏面は焼きませんでした。フライパンよりも狭い空間で熱をしっかり伝えながら蒸し焼きにするせいか、裏面もつるんといい具合に火が通っていました。食べた感想は言わずもがな。画像のようにカリッと、中身はジューシーでお箸が止まらない美味しさに大満足です!
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かなり欲張って、ホットサンドメーカーでトライしたいことを一通りやってみました。1000円というお手頃価格ながら、なんら遜色ない使用感。熱源もカセットコンロ、ワンバーナー、自宅キッチンと試しましたが、特に問題ありませんでした(屋外で風がある場合、風防の使用を推奨)。
ホットサンドメーカーを使ったことがない人は、まずはこちらの製品でデビューして、ご自分の好みが見えてきたら、素材に味のある鋳鉄製、ダブルタイプやセパレート型などに移行してみるのもいいですね。興味のある人は、ぜひお近くのダイソーをのぞいてみてください。
(撮影・文◎池田実香)