日本でもすっかり定着した小籠包。発祥の中華料理だけでなく、台湾料理、韓国料理、ベトナム料理、はたまたインド料理など、様々な国の料理にも派生したアジア料理の代表の一つと言っても過言ではないでしょう。
その小籠包、気づけばコンビニやスーパー各社のプライベートブランドでも展開しています。今回は各国の専門料理店に行かなくても、気軽に食べることができるコンビニ&スーパーの小籠包を試食し、比較していきたいと思います。
前述の通り、意外と慣れ親しんでいる料理なだけに、コンビニ&スーパー小籠包もかなりハイレベルなものをいただけるのではないかと期待が膨らみます。それではいってみましょう!
『セブン』の小籠包は生姜の香りが特徴!

まずは『セブン-イレブン』の「生姜香る 小籠包」(213円・税込)を食べてみます。
1袋4個入りの要冷蔵商品で、パッケージに少し切り込みを入れ電子レンジで500W~600Wを約50秒温めます。1分もかからないので飲み物やお箸、お皿を準備したらあっという間にでき上がります。また、トレーに入っているため、手元にお皿がない場合でもお箸さえあればそのままいただける点も好印象です。
見た目はかなり厚手の皮が特徴で、電子レンジでチンした際の皮の崩れ対策に対応しているようにも思えます。実際に食べてみると、やはりモチモチ。商品名の通り噛めば噛むほど、生姜の風味が口の中に広がりサッパリとした印象を持たせながら、中の餡も実にジューシー。肉の甘味と生姜の感じがベストマッチです。裏面を見ると、製造元はなんと日本ハム食品。さすが肉の扱いに優れた同社ならではの味だと思います。
●DATA
セブンイレブン「生姜香る 小籠包」
https://7premium.jp/product/search/detail?id=8259
『ファミマ』の小籠包は溢れ出るスープにモチモチ食感が特徴!

ところで小籠包と言えば、中の餡だけでなく溢れ出るスープをいただけるものが美味とされることがあります。これに特化させたのがファミリーマートの「スープ溢れるつるもち小龍包」(200円・税込)です。裏面を見たところ、イートアンドフーズというメーカーが製造を行っているようです。
こちらも『セブン−イレブン』同様の要冷蔵で1袋4個入り。ただし、食べる際にはひと工夫必要です。フライパンに200ccの水を入れ、凍ったままの商品を紙カップのまま並べます。フライパンに蓋をし、中火で約8分加熱するというもの。正直「そこまでやるんかい!」とも思いますが、このことで前述のような小籠包ならではのスープがいただけるというわけですね。
出来上がったそれは皮がまず艶々のテリテリ。いかにも美味しそうで、実際に口にしてみてもトロンといただけます。もちろん、スープも合わせていただける一品で、肌寒い時期にはより一層美味しくいただけそうです。
●DATA
ファミリーマート「スープ溢れるつるもち小龍包」
https://www.family.co.jp/goods/frozen_foods/3520574.html
『ローソン』の小籠包は、セブン・ファミマよりも薄皮で肉の旨みにこだわりが!

続いて『ローソン』のその名もズバリの「小龍包」(198円・税込)をいただきます。
こちらも『セブン』や『ファミマ』同様、要冷蔵で1袋4個入ですが、税込で200円を切っているところにローソンの企業努力を感じられます。商品の袋を開けず表面を上にした状態で、電子レンジで1袋500W約1分50秒チンするだけという超簡単な加熱法もなかなか好印象です。
さっそくいただきましたが、その皮は『セブン』や『ファミマ』に比べ皮は薄い一方、モチっとしており、どことなくインドやネパールで親しまれているモモに近い印象。食べ応えも十分で餡はパンチがあるのにサッパリしています。裏面を見ると、豚肉と鶏肉の両方を使用しているようで、この点にも強いこだわりを感じます。
さらに驚くべきは、本商品ファミマの小籠包と同様のイートアンドフーズ社が製造。ライバル企業の商品を同時に作るというのも簡便商品ではアリのようです。
●DATA
ローソン「小龍包」
https://www.lawson.co.jp/recommend/original/detail/1428303_1996.html
『イオン』の小籠包は、野菜と肉の旨みが絶妙で、野菜好きにはたまらない味!

そして、最後がイオン系列のプライベートブランド、TOPVALUの「チルド 小龍包」(192円・税込)をいただきます。200円を切っていて1袋8個入というコストパフォーマンスがまず嬉しいですね。
袋の端をハサミで切り、そのまま袋ごと電子レンジで500Wを2分間のチンで完成。皿に盛ってみると、まず固めの皮が印象的です。このことで温めた際の皮くずれを防止しているのだと思いますが、筆者のような「硬めの皮好み」にはたまらない個性的な小籠包となっています。
いただいてみると、確かに皮は噛みごたえのあり、一方で中の餡は肉々しさが控えめで野菜のシャキシャキした食感を強く感じます。裏面を見ると、玉ねぎやキャベツを採用しているようで、この点はTOPVALUならではの健康意識の高さを感じます。
●DATA
イオン(TOPVALU)「チルド 小龍包」
https://www.topvalu.net/items/detail/4902121792085/
手軽に温めて食べられる、各社のこだわりが反映された小籠包を是非一度!

コンビニ&スーパー4社の小龍包を試食し比較しましたが、各社ごとに個性がかなり違い、一口に「小籠包」と言えども、まるで違う印象を受けました。
筆者個人的には、皮固め・野菜多めでコストパフォーマンスに優れたTOPVALUの「チルド 小龍包」がイチオシですが、是非あなたも食べ比べてベスト・オブ・小籠包を見つけてみてください!
(撮影・文◎松田義人)