デカ盛り、メガ盛り、テラ盛りなど、1kg超えなんて当たり前でしょ? って店がいくつもある、埼玉県の飲食店。特に幹線道路沿いや高速道路の出入口近くに、デカ盛りのいい店が集まっているような気がします。
今回向かった店は、幹線道路沿いやIC近くではなく、住宅街の一角。ですが、その名も『デカ盛り戦隊 豚レンジャー』。どう考えてもデカ盛りが食べられるってことですよね? まさかこの名前でカフェ飯サイズとは思えないでしょ! ということで、期待に胸を膨らませながら、店に向かいます。

店に入りまずは券売機をチェック。一番人気のメニューが位置する、左上のボタンを見ると、「ラーメン(並)」の文字が。しかし、並なのに麺は300g(おそらくね。豚1枚が300gではないはず)。という、期待を裏切らない重さが書かれています。いわゆる一般的なラーメン店だと、並1杯は茹で前のボリュームで120~140g。茹でて約1.3倍ぐらいになるとしても160~180g前後なんですが、ここは茹で前か茹で後かわからないけれど300g。すでに一般的な店の大盛りサイズ確定ってことです。
さらに、ラーメン(中)は350g、(大)は400gまたは500g。なのに値段が50円ずつしか変わらないという良心的価格設定。いっぱい食べたい人の気持ちをくすぐるなぁ~。
どれにしようか悩んでいたところ、お店の人から、初めてならまずは並にして、無料トッピングを追加してみては? とアドバイスが。ということで今回は、ラーメン(並)、無料トッピング全マシで注文です!
「ラーメン(並)」って言葉を軽く忘れる、約1.9kgの山盛りガッツリラーメン見参!

待つこと数分、目の前にやってきたのは、え~っと、これ本当に(並)っすか? と突っ込みたくなるほど、山盛りになったラーメン。スープのいい香りに食欲がわいてきます。速攻でがっつきたいところを、まずは計測。
直径22cmの器に高さは約19cm。重さは1879g(器の重さを除く)。麺が約300gとして、スープと具で約1.6kgってこと? チャーシューの厚さは約2.5cm。背脂もたっぷりかかっていて、もぉ旨みの塊、としか思えない状態。改めて、ヤサイマシ+ニンニクマシ+アブラマシのすごさにテンションが上がります。

「どうですか? うちのウリは量!(並)でお腹いっぱいになれる店なんですよ」とニコニコ話す店主。確かに、(並)でお腹いっぱいになれること確実のボリュームです。
「麺は毎朝作る自家製麺で、極太、多少縮れている麺ですね。茹で前で300gなので、茹であがりは400g前後になります」えっ? 券売機に書いてあった300gって茹で前だったんですね。ということは、麺400g、スープと具で約1.5kgってことかぁ。並、で。これ、中とか大にしていたら一体どうなったんだろう。

山盛りの具は、モヤシとキャベツの山、そして厚みのある豚バラチャーシュー、ニンニクに背脂。もはやお約束ですが、山がでかすぎて、重すぎて麺が引っ張り出せない。どうすればいい?
「お客様の中には天地返しをされる人もいらっしゃいますが、小皿を別でお出しするので、声をかけていただければ」と店主。それなら、小皿をもらって、ヤサイの山を移動。麺が見えてきたところで攻略開始!

箸で麺を持ち上げると、中から湯気が。
そしてチャーシュー。厚さが2.5cmもあるので、とろける系ではなくずっしり系チャーシュー。ザ・塊! という感じです。ワイルドに味わいます。麺もスープも野菜もチャーシューも、みんなでスクラム組んでドカーンとアタックしてくるような、とにかくパワフルさを感じるラーメンです。

スープはゲンコツなど豚のみで、12時間煮込み、濃度を丁寧に管理することで、ぶれない美味しさを作り出していると話す店主。
注文時に添えられた「チョイ辛」のスパイスのほか、卓上には酢、ブラックペッパー、一味などが置かれているので、途中で味変も自在。「チョイ辛」を少しスープに溶かすと、魚粉由来の香りに、スパイス効果で味がシャキッと変化。おそらくですが、まぜそばに酢はアリだけれど、このスープにはやめておいたほうがいい気がします。
モチモチの麺にトロッと濃厚スープ、野菜のシャキシャキ、チャーシューのドスッ、など食感の違いも楽しい「ラーメン(並)」。改めて、(並)とは? という感じですが。ヤサイマシとかアブラマシとかしなければ、おそらく一般的なラーメン店の大盛りサイズだと思われます。
野菜たっぷりで背徳感も和らぐ濃厚デカ盛りラーメン。無料トッピングだからと調子に乗って頼むと1.9kgになるので、普通の胃袋持ちなら、最初は追加、マシなしで。2kg以上余裕で食べられる、という人ならぜひ!
(撮影◎小嶋裕 取材・文◎いしざわりかこ)
●SHOP INFO

店名:デカ盛り戦隊 豚レンジャー
住:埼玉県和光市本町21-26 コンステラション 1F
TEL:048-424-5348
営:11:30~14:30、17:30~22:00(各L.O.)
休:なし