すっかり寒くなって、鍋などの温かい料理が美味しい季節になりました。ステンレス鍋に比べ、じっくりと均等に火が通ることで食材の旨みをより引き出し、保温効果も高い「土鍋」。
使うだけで料理が美味しくなる土鍋ですが、最近では100均などで手軽に購入することができます。中でも毎年この時期に爆売れするのが、『ダイソー』の「土鍋」。

ワンコイン以下とは思えないお洒落なデザインと、単身や2人暮らしにちょうど良い小さめサイズ、そして丈夫さが人気の理由。筆者の知り合いに『ダイソー』で買った土鍋を使い続けている友人がいますが、購入から8年経った今もなんの問題もなく使えているそうです。恐るべきコスパの高さ!
300円~400円程度で買える土鍋がどの程度使えるのか、他の土鍋と同じようにちゃんと美味しい料理が作れるのか。気になったので、実際に購入して使ってみました。
使う前に必ずやること! たったひと手間でずっと使える土鍋になる
土鍋は初めて使う前に「目止め」をします。簡単にいうと、土鍋の表面をコーティングする作業で、目止めをすることで土鍋のひび割れ、水漏れ、臭い移りなどを防いでくれます。
方法はいくつかありますが、土鍋の8分目まで水を入れ、片栗粉もしくは小麦粉を大さじ1杯混ぜて弱火で沸騰させるのが代表的なやり方。このひと手間で、土鍋の寿命が大きく変わります。土鍋によっては目止めがいらないものもありますが、『ダイソー』の土鍋は必要なタイプなので忘れないようにしましょう。
準備が整ったところで、いざ、料理に取り掛かります。
お出汁がしみしみ! 「土鍋おでん」

さすが土鍋。じっくりと火が通るので、味が染みにくいこんにゃくにまでお出汁の味がしみしみです。大根もホクホクでお箸がスーッと入る柔らかさなのに、煮崩れなども一切なし。テレビを見ながら時間をかけて食べましたが、最後までハフハフしながら口に運んだほど温かく、保温効果もバッチリでした。
おでんだと2人分にちょうど良い量が作れます。
お米や食材の旨さを引き出す! 「炊き込みご飯」

せっかくなので、「牡蠣の炊き込みご飯」も作ってみました。土鍋で炊いたご飯はなぜこんなに美味しいのでしょう。お米ひと粒ひと粒がしっかりたち、食感も全然違います。噛むたびにお米そのものの優しい甘みと、牡蠣の旨みと香りが口いっぱいに広がって、思わず幸せのため息が漏れました。

心なしか、炊飯器で炊くより、牡蠣もプリプリふっくらしている気がします。筆者はよく土鍋でご飯を炊きますが、いつも使っている土鍋で炊いたご飯との違いは特に感じませんでした。むしろ、一合炊きにちょうど良いサイズなので使い勝手がよく、『ダイソー』の土鍋を使う機会の方が増えそうです。
スイーツだって作れる!人気漫画の「土鍋プリン」を再現してみた

土鍋を鍋料理や炊飯だけにしか使わないなんてもったいない! 土鍋は「煮る、炊く、蒸す」料理なら基本的に何にでも使える、とっても便利な調理器具です。
今回は、ドラマにもなった大人気漫画「凪のお暇」の作中に登場し話題となり、再現料理を作る人が続出した「土鍋まるごと蒸したプリン」を作ってみました。
これらの料理以外にも、購入後頻繁に使ってみましたが、味、使用感ともに数千円で購入した土鍋との違いは特に感じませんでした。むしろ、この小さめサイズが気軽に使えて重宝しています。これでワンコイン以下なんて、良い買い物!
(撮影・文◎佐々木 舞)
●著者プロフィール
佐々木 舞
「美味しい」を求め、毎月お給料の半分以上が食費に消える元グルメリポーターのwebライター。美味しいモノがあると聞けば躊躇なく国境も越える食マニアで、これまで食べ歩きした国は60カ国以上。日本のご飯が世界で一番好き。そんな私が見つけた絶品グルメをご紹介します。