おなじみ「辛ラーメン」といえば、言わずと知れた韓国を代表するインスタントラーメン。なんでも1986年に発売された当時は、韓国で最も辛い麺として話題となり、数年後には韓国トップの販売数を記録するほど大ヒット。
さて、この「辛ラーメン」ですが、これまでに多種多様なスピンオフが出ています。例えばプレミアム版の「辛ラーメンブラック」、キムチ味の「辛ラーメンキムチ」、辛さ2倍の「辛ラーメン 激辛RED」、ノンフライ乾麺を使用した「辛ラーメンライト」など。

そして2021年に登場したのが「辛ラーメン やきそば」です。筆者は年末に近所のセブンイレブンで見かけて買ってきました。焼きそばと言うだけあって、もちろん汁なし。「辛ラーメン」にスープがないと、一体どんな味なのか? そもそも「辛ラーメン」に比べて辛さはどうなのかも気になります。
めちゃくちゃ辛い「辛ラーメンやきそば」

「辛ラーメンやきそば」はカップ型です。熱湯を注いで湯切り口からお湯を捨て、粉末スープと辛味オイルを加えるだけ。どこでも簡単に食べられていいですね。
ちなみに内容量は103gで464kcal。「辛ラーメン」(袋)は120gで500kcalなので、カロリー的には大差ありませんが、中の麺を見ると袋麺より細いようです。

さっそく食べてみます。
それ以降、口の中は炎上しっぱなし。「辛っ!」を連発し、水を飲みたくなりますが、飲んだらさらに延焼すること必至。ここはガマンして麺をすすります。

ちなみに発売元の農心によれば、この「辛ラーメン やきそば」は、「辛ラーメン」に比べて約1.6倍の辛さで、「辛ラーメン 激辛RED」よりはやや辛くないそうですが、ちょっとこの情報はにわかには信じられません。体感では1.6倍どころか5倍くらい辛いです。
というわけで、「辛ラーメン焼きそば」は尋常じゃないほど辛くて、たしかに後味に旨みもあるんですが、個人的には口内が炎上しすぎて楽しむ境地にはとても至れませんでした。く、悔しい…。しかし次に考えたのは、「普通の辛ラーメンを使って焼きそばを作ったほうがウマいんじゃないか?」ということ。
というのも以前、ソウルに住む韓国人の友人宅に行ったとき、確か辛ラーメンで焼きそばを作ってもらった記憶があったからです。さっそくその友人に相談してレシピを聞き出し、実際に挑戦してみることにしました。
「辛ラーメン」で焼きそばを作ったほうが旨かった

まずは袋麺の辛ラーメンを用意。通常は550mlの熱湯に、麺・かやく・粉末調味料を入れて4分30秒煮込みますが、今回は焼きそばなので、400mlの熱湯に麺とかやく粉末調味料1/2を入れ、水分が飛ぶくらいまで煮込みます。

水分がほとんどなくなったら、火を止めて残りの粉末調味料を入れ、最後に強火にして箸でぐるぐるとかき混ぜて、ちょっと鍋底の麺がパリッとする程度に仕上げます。

食べてみると、驚きの美味しさです。筆者の辛ラーメン経験史上最高の一杯と言ってもいいくらい。辛さがやや抑え目になる代わりに、辛ラーメンの牛ダシの旨みが前面に出てきます。しかも麺のパリッとしたおこげ感がめちゃくちゃ美味しい。
韓国の友人いわく、卵を割り入れたらもっとまろやかなコクが出るし、ここにキムチや豚肉などの具材をトッピングすると最高とのこと。
というわけで、新発売「辛ラーメン やきそば」カップ麺をヒントに、普通の辛ラーメンで焼きそばを作ったら、美味しさの大発見ができました。筆者はこれからしばらく、辛ラーメンは必ず焼きそばにして食べようと思います。ぜひみなさんも挑戦してみてください。オススメです。
(撮影・文◎土原亜子)