埼玉県のデカ盛り店で忘れてはいけないお店の一つが東北本線の白岡駅から徒歩18分ほどの場所にある『食彩市場 和楽』です。実はここ、有名フードファイターも食べにきたことがある、デカ盛り人気店。
流石に4kgや15玉を一気に食べるのは無理だけれど、普通の胃袋持ちでも完食できるボリュームのラーメンがあり、しかもヘルシー感高め背徳感低め、とのこと。デカ盛りなのに背徳感低め。ということはヤサイたっぷり系? それとも脂控えめ系? 期待が高まります。

店に着き、卓上にあったメニューをチェック。一番上に書かれているのが、濃厚あっさりと説明のついた「トマトラーメン」です。下にある、「男醤油ラーメン」とか「ラージャー麺」とかもちょっと気になる。ネーミングにオーナーのセンスを感じます。写真では隠れているけれど、「白岡アゲアゲトマルーメン」、なるメニューも。一瞬アルマゲドンと読んでしまった……。
これはお店の人にいろいろ聞くしかない。お店でおすすめのデカ盛りってどれですか?「おすすめは、『トマトラーメン』の麺増量ですね。
濃厚なのにスッキリ!「トマトラーメン麺」3玉分+チーズ(2003g)

目の前にやってきたのは鮮やかなオレンジ色のスープたっぷりのラーメン。早速計測です。直径25cm、高さ9.5cmの器に入ったラーメンは2003g(器の重さを除く)。麺は茹で前で1玉140g。茹で上がりが1.3倍になるとして3玉だと546g。おそらくですが、麺だけで550~600gはあると思われます。
「麺は自家製麺で細麺のストレートですね。麺はメニューによって、細麺、中太麺、太麺があるんですよ。スープは鶏ガラや豚ガラを軸に、フライパンで野菜を炒めて調合したもの。タレは塩ダレです」と話すのはオーナーの和賀正義さん。

「トマトラーメン」の具はひき肉、ネギの他に、もやし、生トマト、そして追加トッピングしたチーズが入っています。

このトマトラーメンが生まれたきっかけは?「白岡はトマトの産地なんですよ。だから地産地消、トマト料理の開発ですね。ラーメンはどんな人でも美味しく食べられる料理。だからトマト嫌いの人でも食べられる、トマトラーメンを作ろうと思ったんです」。
実はオーナーもトマトが苦手。しかしピザやパスタのトマトソースは美味しく食べられることから、ラーメンのスープにしたらイケる! と思い付いたとのこと。自分の苦手食材だからこそ、美味しく食べられるように工夫したんですね。

透明なスープだったら、どれくらい食べたのか目安がつくけれど、透けないトマトスープの場合、麺を食べても食べても、中から麺が出てきます。
中盤以降になってくると、麺から溶け出した小麦効果でスープのとろみがアップしていきます。もちろん麺がスープを吸うのもあって、このままだとまぜそば状態になるのが怖い。食べるスピード、上げていかないと!
新ご当地ラーメン「シラオカ麺」。一杯で二度おいしいってどういう意味?

もう少しで「トマトラーメン」完食、のタイミングで笑顔のオーナーがもう一杯ラーメンを持ってきたっ!「うちのもう一つのお勧めメニュー「シラオカ麺」です。市の町おこしをきっかけに生まれたメニューなんですよ」。
油揚げの上になるとの細切り、そして離れたポイントに枝豆2粒。この盛り付けは?「あはは。実は顔になっているんですよ。

「麺は平打ちのストレート、茹で前で160gですね。麺にはオリーブオイルを混ぜ込んで、麺自体にスープが入らないようにコーティングしています。スープはトマトラーメン同様鶏ガラ、豚ガラに、濃厚白湯スープですね。具は時期により多少入れ替わりがありますが、今日は海苔、わかめ、ワンタン、枝豆、半熟卵、油揚げ、ナルトです」とオーナー。
市の町おこしとは?「2年ほど前に、市がグルメロードで街を盛り上げようということになり、各店舗で白岡をイメージした料理を作ったんです。うちは白岡の「白」を意識したラーメンにして、このラーメンが生まれたんですよ」。なるほど。
そして、メニューに書いてあった、1杯で2度おいしい、とは?「実は濃厚白湯ラーメンから味噌ラーメンに途中で変わります。不思議でしょ。店に食べにきていただければ分かりますよ」とにっこり。ヒントとして、油揚げに仕掛けがある、ということだけ書いておきます。

実はこの店、コロナ前には街を代表してB級グルメのイベントに参加するなど、料理に関するアイデアや斬新なメニュー作りは得意中の得意。千葉県君津市と友好都市計画のジビエ担々麺「猪鹿超」など期間限定メニューも見逃せません。
そういえば、メニューに載っていた謎メニュー「ラージャーンメン」って?「野菜たっぷりのタンメンに溶き卵、そしてピリ辛のラーメンですね」ということは、タンメン+サンラータンみたいな感じ? あと「白岡アゲアゲトマルーメン」は?「これは埼玉B級グルメにでた料理ですね。一言で言うならかた焼きそばのトマト味。白岡駅の駅チカでも時々販売しているんですよ」。
ということで、次回は「ラージャーンメン」の謎を解明するか、それとも「白岡アゲアゲトマルーメン」のアゲアゲっぷりを確認するか。また近くに来たら、オーナーのアイデア溢れる料理に挑戦すること、決定です!
(取材・文◎いしざわりかこ)
●SHOP INFO

店名:食彩市場 和楽
住:埼玉県白岡市篠津1924-3
TEL:0480-92-8064
営:11:00~14:00、日曜~15:00
休:月曜