7月1日(金)から31日(日)まで「フランス パティスリーウィーク」が開催されています。全国163店舗が参加するスイーツのイベントで、「ミルフィーユ」をテーマに各店がオリジナルスイーツを販売しています。

2021年に始まったフランス菓子の魅力を再発見する祭典

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

 2010年、フランスの美食術がユネスコ無形文化遺産に登録されたのをご存知でしょうか?そのタイミングで、スタートしたレストランイベントが「Tous au Restaurant(皆でレストランに行こう!)」です。

 そのイベントをフランス料理シェフのアラン・デュカス氏提案で2011年から日本でも開催されているのが、「フランス レストランウィーク」です。そして、その姉妹イベントとして2021年に誕生したのが「フランス パティスリーウィーク」です。

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

 共通のテーマを設け、参加各店のパティシエたちが趣向を凝らしたオリジナルのスイーツを提案し販売する本イベント。第1回は自転車の車輪をイメージした菓子「パリ・ブレスト」を共通テーマに各店が独自の解釈で新たな商品を開発しました。

 そして、今回、開催地を全国に広げ、参加店も163店舗と大幅に増やして開催となりました。そのテーマがフランスの伝統的な菓子「ミルフィーユ」です。

ミルフィーユは、様々な形状や製法がありますが、基本は3枚の“フィユタージュ”と呼ばれるパイ生地に、クレーム・パティシエールと呼ばれるカスタードクリームを挟み、表面に砂糖と水で作られるフォンダンでアイシングがけされているものです。

 店舗で提供されるミルフィーユは、基本「フランス パティスリーウィーク」の7月1日(金)~31日(日)までの期間限定。店舗によってテイクアウトのみ、イートインのみ、両方での販売があります。また、一部の店舗では販売期間が異なる場合もあるようなので、公式サイトで確認してみてください。

 そこで今回は、163店舗の中からこれだけは“食べて欲しい!”ミルフィーユを4つ紹介します。

『PATISSIER SHIMA』の「ミルフィーユ・デテ」

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

『PATISSIER SHIMA(パティシエ シマ)』の島田徹シェフが作るのは、自身のパリの思い出のクレームシトロン(レモンクリーム)とシャンティマスカルポーネ(マスカルポーネクリーム)、プラリネノワゼット(ヘーゼルナッツ)を組みわせた「ミルフィーユ・デテ」。意味は「夏のミルフィーユ」です。

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

 バターの風味のサクっとした食感のパイ生地にレモンの風味が爽やかなミルフィーユ。レモンは旬の時期に広島から取り寄せているそう。レモンの香りが清々しく、バターの味わいをさっぱりまとめてくれ、まさに夏にぴったりのスイーツです。

『ル・ショコラ・アラン・デュカス東京工房』の「ミルフィーユ ショコラ ユズ」

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

 チョコレート好きなら『ル・ショコラ・アラン・デュカス東京工房』。こちらで提供されるのは「ミルフィーユ ショコラ ユズ」です。日本の柑橘の中で近年、海外でも注目されている柚子を使ったチョコレートのミルフィーユです。

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

 パイ生地は薄く、サクサクに仕上げたショコラ風味。

オリジナルブレンドのショコラと柚子の風味がアクセントになったクレームショコラ(ショコラクリーム)と、薄いショコラが層になっています。その上に、花びらのようなショコラと柚子のゼスト(果皮)を散りばめた、繊細な見た目は、美しいの一言です。

 この生地の食感、薄いショコラのはかなさなど、複雑な食感の組み合わせが特別感を感じさせてくれます。ショコラと柚子の相性のよさにも驚きです。こちらは日本橋の東京工房『ル・サロン』限定で提供されるので、ゆっくりと時間をかけて味わいたい一品です。

『レストラン&パティスリー リリウム』の「Mont-FUJI」

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

 定番のミルフィーユとは一線を画すものも多数登場しています。中でも静岡の『レストラン&パティスリー リリウム』は、製菓専門学校内にあるパティスリーで、学生たちが考えた「Mont-FUJI」をいただけます。

富士山に見立てたパイの中には、静岡県産の黄金柑を使用したコンフィチュールが。爽やかな甘みと酸味が味わえるミルフィーユです。

『帝国ホテル 東京 ホテルショップ ガルガンチュワ』の「フォレノワール “Classique-Moderne”」

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

 ホテルも参加していて、例えば『帝国ホテル 東京 ホテルショップ ガルガンチュワ』。筒状の形が印象的な「フォレノワール “Classique-Moderne”(クラシック モデルヌ)」。丁寧に手折りした繊細なチョコレートのパイ生地の中に、キルシュ香るダークチェリーのコンポートとクリームを閉じ込め、フレッシュのダークチェリーを飾っています。

 ほかにも野菜を使ったものや、低糖質、ヴィーガンなど、様々なミルフィーユに出会えます。

「フランス パティスリーウィーク」に参加している店舗は163。サイトには参加店の一覧が掲載されていて、住所(地名)から検索することもできるので、事前にいろいろ調べてお目当てのミルフィーユを食べるのはもちろん、外出した先で店舗探してみるのもいいかもしれません。ミルフィーユの魅力を堪能し、お気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。

●DATA

クラシックなフランス菓子の代表格「ミルフィーユ」が美味しい名パティスリー4選

フランス パティスリーウィーク

期間:7月1日(金)~31日(日)
https://francepatisserieweek.com/