ゲストは、コンビニアイス評論家のアイスマン福留さん!

雪見だいふく、ジャイアントコーン、ピノ、定番アイスの生存戦略...の画像はこちら >>

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「ロングセラーアイスの生存戦略」

新作がどんどん入れ替わるコンビニアイスですが、そんな中、定番として生き残り続けているアイスってありますよね?スーパーカップ、チョコモナカジャンボ、パピコ、ガリガリ君などなど。

定番アイスが生き残っているのはなぜ?
▼新しいものが好きな人が多く存在する中、冒険したくない、外したくないという人も一定層存在します。

老若男女、誰もが楽しめるカテゴリなので、定番が必要なのでしょう。外したくない時に「迷わず選べる安心感」があるからだと思います。

定番商品は幼い頃から食べてきた味や形が記憶に刻まれており、選択に迷う必要がありません。現代は商品やモノが溢れ、何を選ぶべきか判断することに疲れている人も多い中、定番商品は「考えなくても失敗しない選択肢」です。新しい商品を食べ、自分の好みではない味を食べるリスクを冒すより、確実に満足できるものを選びたいという心理が働くのでしょう。またアイスという商品特性上、子どもから大人まで幅広く食べやすいため、流行に左右されず安定して選ばれ続けます。店舗側にとっても、有名な定番商品は売れ行きが予測しやすく、在庫管理がしやすいというメリットがあるのだと思います。

どんなアイスが生き残る?
▼現在生き残っている定番アイス(レジェンド)に共通するのは、「業界の常識への挑戦」と「継続的な進化」。その時代に新しい常識や未開拓のカテゴリを切り開き、進化を続けている。・定番だからと言って、けして守りに入っているわけではないんです。

▼今回は、そんな定番アイスを3つご紹介!

ロッテ 雪見だいふく

雪見だいふく、ジャイアントコーン、ピノ、定番アイスの生存戦略を専門家が解説

▼そもそも歴史を1980年 前身となる『わたぼうし』が発売。マシュマロでアイスを包んだ商品。福岡銘菓「石村萬盛堂」の「鶴乃子」をヒントに開発。

▼1981年 『雪見だいふく』発売(ルービックキューブが流行した時代) より日本人に馴染み深い「おもち」でアイスを包んだ商品に進化。
・ロッテは後発メーカーとして乳業メーカー主流のアイス業界にカウンター商品で参入。
・『イタリアーノ』『クーリッシュ』など、お菓子メーカーならではのアイデア商品を多数生み出す。


▼2018年 通年商品化(通年は以外と最近?) 
・秋冬限定だった2個入りの雪見だいふくを、一年中楽しめる商品に。


▼2021年 おもちをリニューアルよりぷにぷにの食感へ進化(発売から9回以上の改良を重ねている)。


▼派生商品の展開。アイスを包む技術を活かし、『生チョコ包み』『あんづつみ』、チルドデザート「生雪見だいふく」なども開発。

そんな中、今回食べてみたのは、期間限定商品「雪見だいふく 秋限定お月見仕立て」

雪見だいふく、ジャイアントコーン、ピノ、定番アイスの生存戦略を専門家が解説

スー&小笠原「普通の月見大福も美味しかったんですけど、こっちの方が餅がうまい」「これ食べた方がいいよ、みんな」

江崎グリコ ジャイアントコーン

雪見だいふく、ジャイアントコーン、ピノ、定番アイスの生存戦略を専門家が解説

▼ジャイアントコーンといえば、コーンアイスのパイオニアです。1960年当時、老舗乳業メーカーのカップタイプ・バータイプが主流だった市場へのカウンター商品。
・1963年 『グリココーン』として発売(鉄腕アトムや鉄人28号の放送が始まった時代)
・1966年 『ジャイアントコーン』にリニューアルし大ヒット ・湿ってもおいしい「セミ・シュガーコーン」を採用。


▼1978年 名称を「ジャイアントコーン」に変更
・某プロ野球チームと混同されることを避けるため。
・1984年 新ジャイアントコーンにリニューアル。現在のジャイアントコーンの原型となる。

ジャイアント馬場さんと堀ちえみさんのCMで話題に。


▼2014年 大人向け『ジャイアントコーン〈大人のショコラ〉』発売
2020年 「しあわせのチョコだまり」を採用。「コーンの下に『幸せのチョコ溜り』があって、最後まで楽しめる工夫がされている」パリパリ感をキープするためにコーン内側にチョコが塗られ、セミシュガーコーンという独自の食感と、クリスピーチョココーティングにピーナッツペーストが入るなど細部まで丁寧に作られている。

▼ちなみに、グリコの他のアイス商品といえば・・・
・1970年『ジャイアントカプリコ』(お菓子)
・1974年『パピコ』
・1978年『パナップ』
・1986年『アイスの実』

スー&小笠原「明らかに味が変わってる!モナカがこんなにパリパリ!」「久しぶりに食べたけど、こんな美味しかったっけ?」

森永乳業 ピノ

雪見だいふく、ジャイアントコーン、ピノ、定番アイスの生存戦略を専門家が解説

▼ピノは、1976年 発売(「およげたいやき君」がヒットした頃)
カップタイプ・バータイプが主流だった時代に、海外視察で出会った小粒サイズのアイスをヒントに開発され、一口サイズのフローズンデザートチョコボールが登場。
・手が汚れないようピックで食べるスタイルも発案。
・1983年 『ピノミンツ』発売。
・1986年 「太陽」をイメージした赤と、「ミルク」をイメージした白を基調とした現在の赤白パッケージデザインが生まれる。

「ピノ」っていう名前はどんな意味が?
▼「pino」=イタリア語で「松ぼっくり」の意味。
・口を開けた時の形をイメージした「ピノシェイプ」を採用。
・1992年 ピノチョコアソート(箱アイス)発売

▼独自の黄金比率
アイスとチョコの比率は「8:2」。長年の研究でたどり着いた独自配合。
革新的なチョコレート技術。

通常のアイス用コーティングチョコは最初パリパリでもすぐに溶けて味わいが続きにくい。ピノは人の体温(約36度)と同じ温度でなめらかに溶け始め、口の中でゆっくり溶けていくように開発。

▼2004年 初の期間限定フレーバー『ピノ いちご』を発売。
ここからフレーバーバリエーションが広がる。
・実は、この技術は、2005年発売の同社商品『パルム』にも活かされています。

そんな中、きょう食べたのは「ピノ ダブルショコラ」

スー&小笠原「これ、ピノなの?ってほどの高級な味」

雪見だいふく、ジャイアントコーン、ピノ、定番アイスの生存戦略を専門家が解説

!アイスマンさん、お知らせ!
▼私が主催するアイスクリームイベント「あいぱく」の10周年を記念して、あいぱくの常設店舗。
『AIPAKU TOKYO』が原宿で営業中です。

▼全国のご当地アイスとプレミアムクラフトソフトクリームを楽しめる夢の専門店「アイスクリーム好きの楽園」をコンセプトに、北海道から沖縄まで約100種類もの厳選されたご当地アイスと、"ソフトクリーム界のフェラーリ"と称されるイタリア・カルピジャーニ社製のマシンで作り上げる極上のクラフトソフトクリームを提供。

▼『AIPAKU TOKYO® 原宿店』
住所:東京都渋谷区神宮前1-20-4 アクシア原宿103C(原宿駅竹下口より徒歩3分)
詳しくは、アイスマン福留さんのホームページをご覧ください。

TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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