最近、「銅線が盗まれた」というニュースをよく耳にします。盗んだ銅を転売する「ヤミ業者」がいるとも言われていますが、背景にあるのは銅の価格の異常な値上がりです。
当時は「まさか」の犯行
今日は実際に、盗難の被害に遭ったという会社にお話を伺いました。静岡県で太陽光発電事業を手がける、「遠鉄建設」の伊藤雅浩さんです。
遠鉄建設 伊藤雅浩さん
浜松市の浜名湖っていう湖があるんですけど、そこのほとりあたりにあるですね「太陽光の発電所」です。毎朝ですね、発電を開始すると「発電してますよ」っていう信号が送られてくるんですけど、その日に限って朝からですねその信号が送られてきてないって言うのに気づきまして。「これはおかしいぞ」といって現地見に行った。
そしたらですね、銅線が全部引き抜かれてたと。長さは6キロぐらい(6000メートルぐらい)、ほぼほぼ取られてた。要は銅線をぶった切って引っこ抜くっていう形なので。もうえらいことになったということで、発電が止まっちゃっているので、早く復旧させなきゃいけないってことで、てんやわんやって言う感じでしたね。
あ、捕まってないと思います。捕まりましたっていう連絡がないので。相当数人がいらっしゃるようで…はい。
被害に遭ったのは2024年ですが、犯人は今も捕まっていないようです。
およそ6キロメートル分の銅線が根こそぎ盗まれたことにより、復旧にかかった費用は3,000万円。さらに工事が終わるまでの4ヶ月間、発電ができない間に売れるはずだった「電気代」3,200万円分も吹き飛びました。あわせて6,000万円を超える大損害です。
当時はまだ保険が下りたので何とか持ちこたえられましたが、実は今、状況はより深刻になっています。あまりに盗難被害が多すぎるために、保険会社が太陽光設備向けの盗難保険を次々と「引き受け停止」にしており、現在は新規で加入することがほぼ不可能になっているのです。
それもそのはず、背景にある銅の価格の異常な高騰。日本電線工業会のデータを見ると、2020年には1トンあたりおよそ61万円だったのが、被害時の2024年は144万円。そして今年2026年には、ついに210万円を突破しました。わずか数年で価値が3倍以上に膨れ上がっています。
物理的に抜けない「固めてまもるくん」
そんな被害に歯止めをかけようと、同じ浜松市の会社がユニークな対策商品を開発しました。株式会社セーフティーの志村浩さんのお話です。
株式会社セーフティー 志村浩さん
<「セーフティー」HPより>「固めてまもるくん」です。平仮名で「まもるくん」です。
太陽光の設備って、太い銅線を使われてるんです。そこをね、切って盗んでいくっていくのが、今の泥棒です。非常にね、抜けやすいんですよ。それで弊社の商品は、筒の中に溶剤を入れることによって固まって、引き抜けないので、取られませんっていう商品です。
固まる商品です。接着剤みたいなものだと思っていただければ結構なんですけど、そういうものを入れます。そうすると「銅線」と「外の管」が固まってしまって、引き抜きできません。「固めてまもるくん」っていう「盗難防止対策済みですよ」という看板を付けて、泥棒にもわかるように周知しております。
銅線が通っている配管の中に特殊な溶剤を流し込んでガチガチに固めてしまう。泥棒は配管から「中の銅線だけ」をズルズルと引き抜いて持っていくため、そこを封じるというわけです。
大人5人で引っ張ってもビクともしないという強度があり、実際に栃木県の発電所では、犯人が侵入してケーブルを切ったものの、固められていて一本も抜けず、諦めて立ち去ったという実績もあります。「ここは時間がかかるぞ、面倒だぞ」と思わせることが、最大の防御になります。
「素材の転換」アルミへの置き換えがじわじわと
そして、最近ではさらに踏み込んだ「究極の対策」も出始めています。「狙われるのが銅なら、いっそ銅を使うのをやめてしまえばいい」という発想で、価値の低い「アルミ製」の電線に丸ごと取り替えてしまう動きです。アルミ電線を製造・販売している、住電HSTケーブルの正村公造さんのお話です。
住電HSTケーブル 正村公造さん
通常は銅でできているケーブルなんですけれども、こちらをアルミに置き換えたものになっております。アルミは、銅と比較すると3分の1程度の値段で、盗む側もアルミだと盗まなくなるんですね。
で、素材を変えただけだと、ケーブルご存じないと思いますけど全て真っ黒でできているんですね、表面が。アルミケーブルは表面を「青く」作っている。要は、見た目でアルミケーブルか銅ケーブルかっていうのを、盗む側にわかるようにしました。
盗む側も勉強してまして、青いケーブルが配線されていると「アルミだから盗んでも意味がない」っていうのを共有されているんです、盗難グループの方で。
その盗難が多発した時に、各社が見た目で識別できた方がいいだろうということで表面を青くした。
ただ、それが実は効果絶大で、ほとんど盗難されなくなりますという。単純な色を変えただけなんですけど、すごい抑止効果を発揮している。
見た目を青くして「価値が低い」と分からせる。この作戦は、屋外の太陽光発電所では大きな効果を発揮しています。
ただ、アルミは銅に比べて電気を通す効率が低いため、同じ電流を流そうとすると、電線を一回り以上「太く」しなくてはなりません。広い発電所ならいいのですが、壁の中のわずかな隙間に配線を通す「ビルの建設現場」などでは、この太さがネックとなり、アルミを使いたくても使えないというジレンマがあります。
そこで、建設現場などの銅線を守るには、また別のアプローチが必要になります。住電HSTケーブルでは、電線自体にGPSを付けて持ち去られた場合に追跡できるようにしたり、電線の束が動くとパトライトが光ってスマホに通知が届くといった、最新の監視システムも提供しています。
このように現場の自衛策は進化していますが、一方で、出口となる「買い取り側」の規制はまだこれからです。去年ようやく、本人確認などを義務付ける新しい法律(金属盗対策法)ができましたが、網の目をくぐるヤミ業者の取り締まりは道半ば。守る側の必死の抵抗と、巧妙な手口との「いたちごっこ」が今も続いています。
(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ』より抜粋)

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